雪合戦は頭脳戦?「雪上のチェス」昭和新山国際雪合戦のルールとは

北海道ブランド By 愛原 夢音
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みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪

今回は、世界のあこがれ〜北海道ブランド〜から。

今回のテーマは、昭和新山国際雪合戦。

雪国の子供の遊び、雪合戦をもとに壮瞥町ではルールをつくり
スポーツ雪合戦ときて進化させてきました。

その楽しさは今、国境を超え海外へも広がっています。

壮瞥町商工観光課長国際雪合戦実行委員会事務局長の三松靖志さんを
ゲストに、昭和新山国際雪合戦の魅力について伺っていきます。

今回のポイントは、一から
さて、これはどういうことなのでしょうか?

みなさんも一緒に考えてみてくださいね。



 

昭和新山国際雪合戦のルールとは?

 

 

雪合戦は、1チーム10名で構成されています。

競技コートに入れるのは7名。
リザーブといわれている控え選手が2名。

監督が1名の計10名です。

 

コートサイズは、10メートル×36メートル。
テニスコートよりやや小さめの広さです。

センターラインを境目にして、両チームが両サイドに分かれます。

笛が鳴ると同時に相手陣内に向かって雪玉をぶつけ合うというのが、
この昭和新山国際雪合戦のスタイルです。

3分3セットマッチで、2セット先取で勝利となります。

1チームに使える雪玉の数は、90個まで

野球と同じく、反則やいろいろな不正行為を正すため
毎年ルールの改正が行われ、ルールブックもできあがっています。

シェルターといわれる、要塞のような雪の壁に隠れながら
相手コートの陣内に攻め込んでいきます。

相手コートにフラッグといわれる旗があって、それを奪うと
ポイント数が10対0で自分たちのチームのセットになり、勝利となります。

7人全員倒すと10対0になるのですが、なかなかそこまで
行く強豪チームはそれほど多くはありません。

制限時間内で攻防の末、3分が経過した時点で残っている選手が
多い方がそのセットを取ることができ、ポイントを競い合います。



引き分けの場合は、ビクトリースローで勝敗を決定

 

 

それでは、同数で2セットずつ取り合い、最終セットが引き分けで、
さらにお互い倒された人数が全く同じだった場合はどうなるのでしょうか?

その場合は、ビクトリースローで勝敗を決めます

昭和新山国際雪合戦では、ビクトリースローというルールがあります。

これは、発泡スチロールでできた雪だるまに向かって両チームが
雪だるまをサドンレスで決められたところから投げあうというもの。

サッカーでいう、PK戦ですね。

1球ずつ雪玉を投げあって、どちらかあたるまでやると
いうような形になります。

壮瞥町の昭和新山国際雪合戦のホームページには、
まさにその雪だるまに向かって雪をあてている動画がアップされています。

それはイベント的なものではなく、
ちゃんとした真剣勝負なんです。

天を仰ぎながら、両手を胸の前に組んで見守るような中で、緊張の一瞬。
1球あてるたび、外すたびに大歓声が飛び交います。

試合進行多少遅れてしまうそうですが、一番盛り上がる時間なのだそう。

みなさんの視線が、その雪だるまに注がれるというわけです。

 

雪玉270個作らないと試合が始まらない?

 

 

1チームで使える雪玉の数は、先程も述べたように90個です。

90個で1セット分なので、3セット分となると
270個の雪玉をつくって試合に臨まなければいけません

270個の雪玉を人の手でつくるのは、かなり大変です。

雪玉をつくるのが上手なチームほど早く上手につくるのですが、
慣れていないチームは雪玉を作るだけでも疲れ果てて
試合どころではなくなってしまいます
…。

それほど、体力を使うということなんです。

 

それでは、雪玉を早く作ればいいのかといいうと、そうでもありません。
というのも、あまり早くつくってしまうと凍ってしまうからなんです。

昭和新山は氷点下10℃に達するほど寒いので、
つくった雪玉が氷の固まりになって怪我をする恐れが出てきます。

そのため、必ず木箱に入れて保温します。

保温といっても、凍らせないようにして木に蓋をして
運ばなければいけないというルールもあります。

 

雪玉が7センチと決められている理由と雪玉製造機

 

 

雪玉は雪玉製造機という機械で作らなければならず、
その直径は7センチと決められています。

それより大きくすると、的に当たる確率も高くなってしまうからです。

審判が試合前に不正な球がないかをチェックします。

不正な球とみなされた場合は相手チームに
イエローカードが出されるという、大変厳格なもの。

雪玉製造機は、ホームページで画像を見ることができます。

一見すると、たこ焼き器に見える雪玉製造機ですが
たこ焼き器の原理を使って雪玉を大量生産できるれっきとした機械です。

へこんだ穴を45個ずつ作って、たこ焼きと同じ原理で
そこに雪を置いて隙間から雪を落としていきます。

余分な雪をがしゃんがしゃんと踏みながら落としていくと、
おのずと球形になっていくというスグレモノなんです。

この機械は、雪合戦の大会を開催していく上で
開発されていったということなんです。

 

 



“たかか雪合戦、されど雪合戦”の言葉から読み解く雪合戦の醍醐味

 

 

たかが雪合戦、されど雪合戦。

その言葉が示すとおり、雪合戦は非常に奥深いスポーツです。

相手を倒したときの快感や、ぶつけられたときの悔しさ。
練習の成果が必ず現れる。

これには、勉強や仕事に通じるものがありますよね。

 

三松靖志さんは、雪合戦の楽しさをこう語っています。

 

「7人〜10人の仲間たちと練習を積んだりコミュニケーションを
取り合う中で、苦労しながらも成果を出していく。

それぞればらばらの居住地や職業であっても、雪合戦という
1つの共通ワードとしてつながっていて、同じ時間を共有する。

雪合戦で勝っても負けても、終わったあとはみんなでビールを飲んで
今日のプレーはああだった、こうだったと言いながら。

たかが雪合戦なんですけど、そこで真剣になっていくうちに
絆が組まれてくるところだと思います」。

 

雪合戦が「雪上のチェス」と呼ばれるワケ

 

 

同じ規格で同じコートサイズで、同じ玉を投げ合う雪合戦。

センターシェルターと呼ばれている雪の要塞の壁を
どちらが先に取るかが、勝負のポイント
になってきます。

そこを取られたら次は誰が行くのかなどを
あらかじめ考えていないと、勝利を掴むことはできません。

1人やられたら、もうあとはただ闇雲に雪玉を投げるだけというチームと
戦略的に声を掛け合って相手のボールの出どころを見極めている
チームとでは、圧倒的な差が生まれてきます。

戦略的なチームは、そう簡単には負けることはありません

それを崩していくのが、雪合戦が雪上のチェスといわれる所以なんです。
次の手を考えていなければいけないんですね。

リカバリーができるチームは、1人やられても
相手を1人倒せばイーブンになるわけです。

そうすると、「時間内に玉をたくさん持っとけ」とか
「時間かなりギリギリに何番狙え」というように、
チームごとに練る作戦が違うので傍から見ていて非常に面白いのだとか。

試合を観戦している方も、相当力が入ります。

実際にやっている様子を動画で見ると、
「ただ闇雲にどんどん投げればいいわけじゃないんだ」ということが
よりわかると思います。

さらに、雪玉の投げ方もたくさんあります。

ここではロブという投げ方を少しご紹介しますね。

ロブというのは、テニスのサーブを打つときに
放物線を描くような投げ方

この投げ方で雪玉を投げると、シェルターを交わして
上から雪玉が降ってきます。

その雪玉に気を取られている隙に、ストレート(直球)で
相手のヘルメットめがけて雪玉を投げてぶつけるというのを
複数の人で一斉にやると、当たる確率が高くなる。

そういった作戦を、チームが戦略的に考えるんです。

逃げ方も、ヤモリのようにそのシェルターにへばりついて
放物線をいかに交わすかを考えたり、雪が積もっている
地面に這って、インベーダーゲームのように左右に雪玉を
避けるようにする動きを鍛えたり…と、
選手のほうがルールよりも先に考えて行動しているんですね。

それを他のチームが、真似し始めるようになります。

そのため、チームが連覇することはなかなか難しいようです。

 

昭和新山国際雪合戦が目指す冬季五輪

 

 

雪合戦関係者の悲願は、雪合戦が冬季五輪の種目になることです。

”オリンピックの種目になる”が、合言葉。

国際雪合戦連合が発足したということで一歩近づいてはいますが、
なかなか競技人口が広がっていかないのが課題です。

全国、世界、もっと雪合戦の楽しさを知っていただいて、
単なる”大の大人が遊びで”ということではなく、
真剣モードでスポーツとして成立してやってみたら
本当にスポーツそのものだということが理解していただけると思います。

”もっとその楽しさも知っていただいて、
進化する雪合戦を見守っていただければ”と三松靖志さん。

 

これからも、進化する雪合戦に注目していきましょう!

 

壮瞥町昭和新山国際雪合戦については、こちらから
チェックしてみてください!↓

雪合戦で町おこし!昭和新山国際雪合戦|壮瞥町ホームページ (sobetsu.lg.jp)

 

 

ここまで、昭和新山国際雪合戦についてお届けしてきました。

みなさん、いかがでしたか?

 

今回のポイントは、一からでした。

いかにして雪合戦をスポーツにするか。
壮瞥町のみなさんが一から考えてここまで来たんですね。

コートの大きさから使う雪だるまの数、
雪だるまをつかったサドンレス、そして雪だるま製造機。

何度もルール改正を重ねて今の姿がある。
それだけでも、ドラマを感じますよね。

 

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
次回もお楽しみに…♪

 


カテゴリー:北海道ブランド

愛原 夢音

ライターを夢見て、ブログを随時更新中。潰瘍性大腸炎の療養をしながら、夢を追っています。目標は、加藤シゲアキくんみたいな作家になること! 生活が豊かになる、ラジオのちょっとおトクな話をお届けしていきます。


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