冬の働く車、冬季作業車両は普通免許でも運転できる!?

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みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪

今回は、世界のあこがれ〜北海道ブランド〜から。

 

今回のテーマは、除雪車などの冬季作業車両

雪国のライフラインを守るために欠かせない、
除雪車などの冬の働く車たち。

今、札幌で製造された除雪車が国内はもとより
海外でも活躍しています。

札幌の製造メーカー株式会社NICHIJOの佐藤玲さんをゲストに、
北海道生まれの冬季作業車両について伺っていきます。

 

今回のポイントは、「あちらこちら」。
何が、あちらこちらなんでしょうか?

みなさんも、一緒に考えてみてくださいね!

 

Contents

株式会社NICHIJOはどんな会社?

 

 

まずは、株式会社NICHIJOはどんな会社なのか、
その概要から入っていきたいと思います。

株式会社NICHIJOは札幌市手稲区に本社と工場があり、
ロータリー除雪車を主力とした大型特殊車両の
製造・販売
を行っています。

従来は、日本除雪機製作所の社名で冬季車両の
専門メーカー
でした。

しかし、近年は製鉄所向け重量運搬車や鉄道用の
保守点検車両
などにも力を入れていることから、
2018年4月に株式会社NICHIJOへ社名変更。

総合特殊車両メーカーとして、新たなスタートを踏み出しました。

 

冬季作業車両にはどんなものがある?

 

 

株式会社NICHIJOの概要についてわかったところで…

冬季作業車両にはどのようなものがあるのかについて
みていきましょう!

冬季作業車両は、雪を路肩に寄せる除雪グレーダー
除雪トラック除雪ドーザー、道幅を広げる拡幅除雪や
寄せた雪をダンプに積み込むポータリー除雪車
路面の凍結を防ぐ凍結防止剤散布車などがあります。

これだけみても、たくさんありますよね。

その他にも、空港や山間部など特別な環境で
使用する車両も多くあります

北海道民や雪が特に多い雪国と呼ばれる地域に
住んでいる方にはお馴染みの光景かと思いますが…

冬になって雪が積もってくると、まずは道路の端に雪を寄せて
それがだんだんとたまってきたら、その雪を削ってダンプにのせて
排雪していく…という光景。

見たことがある方も、いらっしゃると思います。

こういった排雪に使う車両を、株式会社NICHIJOではつくっていて
それがいろいろなところで活躍
しているということなんです。

 

冬季作業車両が登場したのはいつから?

 

 

こういった冬季作業車両、いつ頃から登場してきたのかというと…

本格的に車両による道路除雪がはじまったのは戦後のこと。

進駐軍による要請で、物資輸送を行うための道を開いたのが
はじまりといわれています。

戦後から冬季作業車両が登場してきたということですが、
それ以前の時代は馬橇(ばそり)に木製のプラグをつけて
利用
していました。

それよりももっと前、明治初期の頃は5人1組で横に並び
一面を足で踏み固めた雪中行進を行っていたようです。

馬橇というのはなんとなく想像できますが…

雪中行進ということは完全に、人の足で、ですからね…。
雪の多かった地域は、とても大変な作業だったでしょうね。

小学生の頃に、グラウンドの雪を足で踏んで固めた
記憶がある方もいらっしゃると思いますが、
まさにそんな感じですよね。

この作業、かなり時間がかかりそうですね…。

 

現在も受け継がれるNICHIJOのDNA

 

 

株式会社NICHIJOが最初につくった冬季作業車両は、
昭和35年につくられた道路用ロータリー除雪車の初号機HTR1型

このHTRという呼称は、現在の最新機種でも受け継がれています

1番最初が1型ということですが、
現在の最新機種はHTR308A型となっています。

1番最初につくられたものから、その呼称が今も
受け継がれているということなんですね。

株式会社NICHIJOでは、主にロータリー除雪車と
凍結防止剤散布車を製造・販売
しています。

 

ロータリー除雪車とはどんな機械?

 

 

ロータリー除雪車や凍結防止剤散布車などは
日本のあちらこちらで使われていると思いますが、
国内シェアはどのくらいあるのでしょうか?

ロータリー除雪車は60%凍結防止剤散布車は40%ほどです。

北海道だけではなく、日本の雪のある地域のいろんなところで
使われていることがわかりますね。

ロータリー除雪車という言葉が何度か出てきましたが、
これはそもそもどんな除雪車なのでしょうか?

ロータリー除雪車の”ロータリー”は回転するという意味。
車両前方には、オーガと呼ばれる大きな回転装置がついています。

このオーガで雪を書き込んでとばす車両をロータリー除雪車といい、
英語でも「ロータリー スノー クラウ」と呼ばれています。

冬になって雪がどんどん積もってくる時期になりました。
そんな、まさに今の時期。

街中でロータリー除雪車を見るという機会も
多くなっていると思います。

ロータリー除雪車には、いろいろな種類があります。

まず、ロータリー除雪車は除雪の幅と
エンジンの馬力によって10種類以上に分けられます。

空港専用の800馬力級から、歩道用までのラインナップがあります。

最も人気で市街地でもよく見られるのは、
300馬力級や400馬力級のもの。

最も小型用の歩道用のものは、普通免許でも運転することができます

普通免許でも運転できるなんて、驚きですよね!

よくニュースなどで、大雪が降ったときに空港で
除雪している様子がカメラで遠くから映されることがありますが、
そういったところで活躍している除雪車も、NICHIJOがつくったものです。

 

 

ロータリー除雪車やオーガについて詳しく知りたい方は
コチラをチェックしてみてください!とてもわかりやすいです。↓

 

ロータリ除雪車 – NICHIJO Webサイト

 

ロータリー除雪車 ロータリーちゃん | 寒いときにがんばるクルマ | はたらくクルマ | 高速道路・高速情報はNEXCO 中日本 (c-nexco.co.jp)

 

除雪機のしくみ | ヤマハ発動機 (yamaha-motor.co.jp)

 

 

 

空港と一般道路用の除雪車の違いは?

 

 

空港では、短時間で滑走路を開ける必要があります

そのため、かなり速いスピードで作業が行われていて、
株式会社NICHIJOの馬力の強いロータリー除雪車が
大活躍しているいうことなんですね。

空港って、とても広いですよね。

その分、除雪する量も増えるわけですが…

普通の道路を走行しているロータリー除雪車と空港で
使用されているロータリー除雪車との幅は、さほど変わりません

幅自体は、最大でも2.6mほど。

ただし、作業速度が求められますので
エンジン馬力は一般道路よりも大きいものを積んでいます

それにより、高速で作業することが可能となっているんですね。

 

ロータリー除雪車ならではの装置や工夫とは

 

 

ロータリー除雪車のオーガは、非常に高速で回転しているので
道路の落下物を少しでも噛みこんでしまうと、
重大な故障につながるおそれがあります

そこで、異物を噛みこんで一定の負荷がかかった際に
自動的に動力伝達を切断する油圧式シャーピンレス装置という
安全装置
がついています。

画像をみてもらえるとわかるのですが…

ロータリー除雪車の本体のボディーは黄色で、
オーガの部分は赤色です。

これらの色は、かなり目立ちます。

ユーザーによって色が指定される場合もあるのですが、
生産しているロータリー除雪車のほとんどは
オーガの部分が赤色になっています。

この赤という色は、目立つという意味だけでなく
注意を含む”警告色”を意識した色ということになりますね。

 

凍結防止剤散布車ってどんな車両?

 

 

株式会社NICHIJOでは、凍結防止剤散布車も製造しています。
これはどのような車両なのか、みていきましょう!

凍結防止剤散布車は、路面の凍結を防いだり凍結を融解するための
塩化ナトリウムや塩化カルシウムを散布
する車両です。

地域によっては、砂をスリップ防止として散布することもあります。

 

こういった車両も、北海道の冬には欠かせないですよね。

こういった凍結防止剤散布車にも、いくつか種類があります。
主に湿式乾式の2つに分けられます。

乾式は、塩化ナトリウムなどの固形のつぶだけを散布します。
一方の湿式はそれに加えて塩化ナトリウム水溶液を同時に散布

そうすることにより、効果の即効性や路面への定着性を上げ
散布量を抑えることができます。

散布する量が少なければ少ないほど、
環境的にも経済的にもメリットがあります。

散布する量が少なければ経済的にもいいですし、何より
塩化ナトリウムや塩化カルシウムは性質上、
自動車に対してサビを発生させるなんてこともあるんです。

散布量を少なくすることで、車への影響も最小限に
抑えられるということになります。

積雪が増えるこの時期。
これからどんどん雪が降り積もっていきます。

除雪車両が外を走ることも多くなってきますが、
除雪車は危険なので、決して近づかないでください。

作業を行っている方は、周囲に気を付けて
安全に作業を行っていますからね。

そんなオペレーターさんたちの大変さが、
わかったような…気がします。

 

今回のポイントは、「あちらこちら」。

普段私たちが使っている一般道路で、高速道路で、そして空港で。
株式会社NICHIJOがつくっている冬の働く車、冬季作業車両。

あちらこちら、いろんなところで活躍しているんですね。

この冬も、お世話になります!

 

次回は、冬季作業車両の開発や世界でも使われている
冬季作業車両について伺います。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
次回もお楽しみに…♪

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