みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪
今回は、ドリームハートから。
ゲストは引き続き動物写真家として活躍中の岩合光昭さんです。
Contents
動物写真家、岩合光昭は動物とどう向き合うのか
前回は、「劇場版 世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族」
について詳しくお伝えしましたが、今回は岩合光昭さんの
キャリアについて迫っていきたいと思います!
現在公開中の映画もそうですが、
「世界ネコ歩き」の番組もとても素晴らしいものです。
動物写真家というカテゴリーを遥かに超えた人気となって、
嬉しい気持ちでいっぱいだと話す、岩合光昭さん。
多くの方から、”実際にこんな場所にも猫がいる”ということを
教えていただくこともあるのだとか。
それが、岩合光昭さんの励みとなっています。
今は新型コロナが感染拡大しているので、
世界へロケに行くことができません。
そのため、国内でロケをしているのですが
カメラを構えていると、ギャラリーの方が集まってくるようです…。
”岩合光昭ファン”が増えてきた、ということですね。
人気が出ることはうれしいことなのですが、その反面、
その人だかりを猫が気にしてしまうんです。
岩合光昭さんの後ろにいるあの人たちは何?ということで
猫が警戒してしまうんですね。
みなさんも、もし岩合光昭さんを見かけたときは
猫を怖がらせないように気を付けましょう!
ここからは、そんな超絶人気な岩合光昭さんの動物写真家としての
キャリアについて書いていきたいと思います。
詳しくお話を伺う前に、岩合光昭さんのプロフィールをご紹介します。
岩合光昭さんは、1950年、東京都のお生まれです。
お父様は日本における動物写真家の草分け的存在といえる
岩合徳光さんでいらっしゃいます。
19歳のときにお父様の助手として訪れたガラパゴス諸島の
自然の驚異に圧倒され、動物写真家としての道を歩み始めます。
それ以降、地球上のあらゆれ地域をフィールドに撮影を続け、
ご活躍中でいらっしゃいます。
1979年には「海からの手紙」で写真界の芥川賞といわれる
木村伊兵衛賞を受賞されました。
岩合光昭さんの写真は美しく想像を掻き立てる作品として
世界的に高く評価されている一方で、身近なネコを半世紀以上
ライフワークとして撮り続けていらっしゃいます。
19歳で向かったガラパゴス諸島で感じた自然の驚異
岩合光昭さんのお父様の岩合徳光さんは新聞社に務めていました。
その後は、動物写真家へと転身。
岩合光昭さんは、19歳のときに岩合徳光さんとともに
ガラパゴス諸島に行かれています。
実際に現地に行ってみると、そんなに驚く島ではなかったと
岩合光昭さんは感じたそうです。
というのも…
イグアナやゾウガメなどの動物が、ごつごつした溶岩の中で
自然に溶け込んでいたからです。
むしろ違和感を感じるのは観光客だったといいます。
ガラパゴス諸島に行く方は特に、”奇異な動物”がいるという
イメージが強いかもしれませんが、決してそんなことはないんです。
島と一体になってそのまま、あるがままに野生動物たちは生きている。
その光景を目の当たりにして自然の素晴らしさを体感できる
”動物写真家”に魅力を感じた岩合光昭さんは、
ガラパゴス諸島を訪れたことをきっかけに動物写真家を
志すようになります。
19歳のときに、岩合光昭さんは父親の岩合徳光さんの助手として
ガラパゴス諸島へ向かったのですが、息子を連れて行ったのか。
その理由は、カバン持ちで便利だからという単純な理由です。
動物写真家を継がせようという話をされたことも、
写真の撮り方などの技術を教えられたことも、一切なかったそうです。
岩合徳光さんが晩年になって言ったのは、こんな言葉です。
「僕が教えてなくてよかったんだよね。本当に、自然に、
ネイチャーが君に教えたんだよね」。
その言葉が、岩合光昭さんの心にとても響いたといいます。
とてもいい言葉ですよね。
それから動物写真家としての道を歩み始めてこられて、
いろいろなフィールドで数々の写真を撮られています。
東京では迷うのに、セレンゲティでは全く迷わない?ガイドよりも正確な方向感覚
その中でも、セレンゲティという世界の動物を愛する人の
憧れの地があります。
そこに2年近く暮らしながら、岩合光昭さんは写真を撮っていました。
そこは、見渡す限り地平線の場所。
慣れてくると360度地平線の中に入っても、
方角がわかってくるというから驚きです。
空も見ればなんとなくわかるのだとか。山はないそうです。
GPSがあるわけでもないので、自分の感覚に頼るしかありません。
特に、日没後は。
東京では道に迷うのに、セレンゲティでは迷わないという
自信があると断言した岩合光昭さん。
そんな岩合光昭さんの鋭い方向感覚がわかるエピソードがあります。
それは、先ほどのセレンゲティにガイドを伴って行ったときのことです。
”昨日あそこにサイがいたよね”と言ったら、
”いや、こっちの方じゃなくて向こうだよ”とガイドは示していました。
でも、”絶対こっちだ”と岩合光昭さん自身の感覚を信じて向かうと…
そこには岩合光昭さん自身の直感通り、サイがいました。
ガイドよりも正確なナチュラルな感覚を、
岩合光昭さんは持っているということなんですね。
平原に立つと地平線から吹く風に恐怖感を覚えることがある。
岩合光昭さんは、そう話します。
これは、とても大切なことです。
地球は大きくても、人の小ささを感じるということ。
それは自然に対して畏怖を抱くと同時に、
動物たちへの敬愛にもつながります。
世界最大の熱帯湿原でワニが目前に急接近!なのに危険は感じない?
ここで、岩合光昭さんからクロコダイルの話が。
ブラジルに、パンタナールという熱帯の湿原があります。
これは、世界で最大の熱帯の湿原です。
そこに住むジャガーを撮影していたのですが、
ジャガーが現れないときにカイマンというワニの写真を
岩合光昭さんは撮っていました。
カイマンを撮るのに水に入らなきゃいけない。
そう思って水の中に入って撮っていたら、なんと!
目の前、しかも50センチほどのところに口を開いて
カイマンがやって来たんです。
岩合光昭さんはここぞとばかりにシャッターを切りました。
「えっ!?危険とか、感じなかったの?」
と驚く方も、いらっしゃると思います。
でも、岩合光昭さんは全く危険を感じなかったといいます。
哺乳動物は、話しかけるとなんとなく通じるそうなのですが
爬虫類は話してもなかなかわかってくれない。
なぜかというと、爬虫類は目の動きとか体の動きで判断しているからです。
ワニがかみつくときは、たいていは真っ直ぐには来ないんです。
ちょっと首をひねりながら噛み付いてくるそうです。
…という話を聞くと、動物写真家って危険な職業なのかな?と
思ってしまう方も少なからずいらっしゃいますよね。
岩合光昭曰く、
「本人が危険と感じると、危険を伴ってくるんですね。
それはライオンと対峙してても同じことで、
ライオンを”怖い”と思ったら、相手を怖がらせてしまうんですね」。
つまり、人間が野生動物を怖いと思ってしまうと
野生動物にダイレクトに感情が伝わってしまうということなんです。
岩合光昭さんがライオンの写真を撮るときは、いつも
「ライオンさん、大丈夫だよ。僕は、君に危害を与えないよ」
と、語りかけながら撮影しています。
猫が設計した街に住みたい?岩合光昭の夢とは
岩合光昭さんの夢、みなさんなんだと思いますか?
それは、”猫が設計した街に住みたい”ということ。
もし猫が設計した街に住むとしたら、人間とは全く違うものを
つくりあげるはずですよね。
通りのつくりかたも、真夏に熱い風が吹いて
冬に通りが寒いつくりにはしないはずですよね、恐らく。
猫がスイスイと行き来できるところなら、きっとそれは
人間にとっても居心地の良い空間でしょうし、
快適に過ごせる気がします。
そして、岩合光昭さんにはもう1つ挑戦したいことがあります。
それは、虎の子を見たいということ。
去年の11月にインドに行って虎を撮影する予定だったのですが
それができなくなってしまったので、虎の親子を写真も
撮りたいという願いがあるとか。
その先の夢は?と茂木健一郎さんから問われた岩合光昭さんの答えは、
「また、猫に戻ります」。
猫が納得するような作品をつくりたいと話す、岩合光昭さん。
実は、岩合光昭さんの「世界ネコ歩き」に番組を
元アナウンサーの住吉美紀さんの飼い猫が見ているそうです!
人間だけでなく、”猫”の視聴率も高いようです。
ますます、岩合光昭さんのクリエイティブに花が咲きそうです。
…と、ここで岩合光昭さんから茂木健一郎さんに質問が。
猫に喜怒哀楽はあるのでしょうか?
これ、みなさんも気になっているんじゃないでしょうか?
茂木健一郎さん曰く、
「喜怒哀楽はあるんでしょうけど…感情のレパートリーは
人間と必ずしも一致しないかもしれないですね」。
岩合光昭さんは、答えを教えていただきたいと思って質問したようですが…実は、学会でも未だ答えが出ていないんです。
それほど、猫は不思議な動物でミステリアス…なのかもしれませんね。
猫については、まだまだ分かっていないことが多い気がします。
さて、ここまで岩合光昭さんとともに写真についてお伝えしてきましたが…
「劇場版 世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族」は、
現在公開中です。
何度も見たくなる幸せな映画なので、みなさんもぜひご覧ください!
詳しくはコチラから↓
劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩きさん (@nekoaruki_movie) / Twitter
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
次回もお楽しみに…♪