早くも65万部を突破!劇作家、鴻上尚史から見た日本社会の同調圧力の正体

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みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪

今回は、ドリームハートから。
ゲストは、劇作家で演出家として活躍中の鴻上尚史さん。

評論家・佐藤直樹さんと出された共著
「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」が発売されました。

コロナ禍でますます浮き彫りになった、
日本の同調圧力をテーマにお話を伺っていきます。

 

65万部を突破!劇作家、鴻上尚史が「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」を出版するまで

評論家、佐藤直樹さんとの共著
「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」を出された、
劇作家で演出家の鴻上尚史さん。

早くも、65万部を突破しました。
勢いが凄まじいです…。

これだけ売れているということは、すなわち、
いかに日本人が同調圧力に苦しんでいるか
いうことを表しているように思います。

 

そんな「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」について、
これから詳しく伺っていきたいと思います。

 

その前に、鴻上尚史さんのプロフィールを
簡単にご紹介します。

 

鴻上尚史さんは、1958年愛媛県出身で
早稲田大学法学部を卒業。

1981年に劇団「第三舞台」を結成し、以降は
作品演出も手掛けられました。

そして1987年に「朝日のような夕日をつれて」で
紀伊國屋演劇賞を、1994年、「スナフキンの手紙」で
岸田國士戯曲賞を受賞。

2009年には『グローブジャングル「虚構の劇団」旗揚げ3部作』で第61回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞されました。

現在はプロデュースユニット「KONAMI@network」と、
2008年に若手俳優を集めて旗揚げした
「虚構の劇団」を中心としてご活躍中でいらっしゃいます。

 

演劇公演の他にも、演劇監督、小説家、エッセイスト、
ラジオパーソナリティー、テレビ番組のMC、俳優、
脚本家などなど…多方面で活躍中です。

 

評論家、佐藤直樹と緊急対談!きっかけはSNS

 

今回の「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」の著書。
なぜ、評論家の佐藤直樹さんと対談しようと思ったのか

そのきっかけは一体、なんだったのでしょうか?

 

日本世間学会というものがあることを、
みなさんはご存知ですか?

これを立ち上げたのが、九州工業大学の名誉教授で
評論家の佐藤直樹さんなんです。

 

鴻上尚史さん自身も、世間に対しての
同調圧力についての本を出版していました。

佐藤直樹さんも同調圧力についての本を何冊も
出版していたので、鴻上尚史さんは
佐藤直樹さんの本を良く読んでいたといいます。

 

そんな中、佐藤直樹さんとの共著
「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」を出版する
大きなきっかけが生まれます。

 

それは…

 

SNS、とりわけTwitterが荒れていたことです。

 

それを見ていて、鴻上尚史さんはすぐにピンと来ました。
”これは同調圧力がきつくなったな”と。

 

このままではいけない、出版しなければ

 

そんな危機感が佐藤直樹さんとの対談、
さらには本の出版へと発展していったのです。

 

5月の上旬に講談社現代新書の編集者に連絡し、
佐藤直樹さんとの緊急対談が実現

そして、8月に「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」が
出版、発売されました。

 

本の作り方としては、異例な早さでした。
対談は3回に分けて行われ、時間はそれぞれ2〜3時間。

 

佐藤直樹さんは学者なので、エビデンスやデータを用いて
日本の同調圧力がどういうものなのかを語っています

鴻上尚史さんと佐藤直樹さんが語れば、同調圧力と
呼ばれるものの本質、正体
がよりクリアになって
より多くの人に伝わる。

そう思った鴻上尚史さんは、佐藤直樹さんに
対談を申し込んだというわけなんです。

 

自粛警察・不謹慎狩りが生まれた大きな要因

 

自粛警察や不謹慎狩りといった言葉、
みなさんも聞き馴染みがあると思いますが…

 

不謹慎狩りには、いろいろな理由があります。

自粛警察と呼ばれるような、

 

「これは間違ってるじゃないか」

 

と正義の刃を向けるようなことは、
自分がどういう風にこの気持ちをコントロールすれば
良いのかがわからず、人々の不安や怒りなどが
大きな原因になっている、と鴻上尚史さんは話します。

 

それはつまり、世間というものが、このコロナ禍の中で
縛りがきつくなった
ということ。

突然起こり始めたわけではなく、
もともとあった傾向が強くなってきている、ということなんですね。

 

政治家の麻生太郎さんが「民度」と言っていたことを引き合いに出して、鴻上尚史さんは日本の風土を
こう説明します。

 

「日本人は民度が高かったから、民度が良かったから
緊急事態宣言でロックダウンを法律にしなくても
なんとかなったんだ」

 

 

と、麻生太郎さんは仰っていたのですが、
鴻上尚史さんからすればそれは民度ではなくて、
紛れもなく同調圧力
なんです。

日本は、残念ながら同調圧力がとても強い国なんですね。

 

もともと同調圧力が強いこの風土。

鴻上尚史さんが言う世間というのは、
いくつかのルールがあります。

年上は無条件で1つ年上でも1学年上でも
先輩の言うことは聞かなければいけない、など…。

 

それが壊れかけてきたのが、コロナ禍です。

 

コロナによってみんなが不安になって、
何かにしがみつこうとする

それが世間になってしまったという、
揺り戻しがきているという意識を、
鴻上尚史は持っています。

 

世間と社会は全く違う?鴻上尚史が語る、その違いとは

 

 

鴻上尚史さんは、以前から世間と社会は違うということを仰っています。

 

世間と社会には、どのような違いがあるのか
みなさんはわかりますか?

 

世間は、自分が知っている人たちの集団

会社や同僚、学校、ママ友、PTAなどの
人間関係がこれにあたります。

一方で、世間の反対語である社会は
自分が全く知らない人たちの集団

たとえば、訪れた映画館でたまたま映画を
見ている人や電車などでたまたま乗り合わせた人。

 

そういうものが、鴻上尚史さんの言う「社会」なんです。

 

日本は、世間には馴染みがあっても
社会に対してはものすごく馴染みが薄い

鴻上尚史さんは、ずっとそう言い続けていました。

 

なぜ日本社会には同調圧力が根付いたのか その原因は

鴻上尚史さんと佐藤直樹さんの共著
「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」。

本のメインタイトルは、同調圧力。
サブタイトルは「日本社会はなぜ息苦しいのか」と
いうことなのですが…

 

なぜ、自ら息苦しくしてしまうのか

 

まず、同調圧力は日本の歴史的な流れによって生まれました。

日本人は農耕民族で、みんながまとまらないと
生活できなかった
んです。

これは、よく言われる狩猟民族のような
少人数の集まりではなく、米を作るために
村全体がまとまらなければならなかったわけです。

村を存続させるために重要とされていたのが、
水をどう引くかということ。

少しでもわがままを通してしまうと、
村全体が滅んでしまう
ことにもなりかねません。

水を分配するというのが、1番のテーマだったわけです。

それに従わなかった者は激しく迫害されるほど、
大切なことでした。

なおかつ、年貢を納めるのは個人ではなく村単位。

そのため、村でまとまるということを刷り込まれた
これも、同調圧力が生まれた要因の1つです。

 

アジアや中国大陸などは、大陸が変わると
言語も変わりますが、日本の場合は…

江戸時代、殿様が変わっても村にはさほど
変化はありませんでした
よね。

話す言語が変わる、なんてこともありませんでしたし。

 

というように、いろいろな刷り込みがあって
世間というのがすごく強かった、ということなんです。

 

鴻上尚史は同調圧力には屈しなかった?学生時代のエピソード

 

「鴻上尚史さん、実は同調圧力に屈しない筋金入りの人だった」と聞いている、と茂木健一郎さん。

 

「中学校のときに学級委員をやっていたのに、友達の相関図を書いたら、なぜか自分は1人だった」とのこと。

 

これは一体…どういうことなのでしょうか?

 

それは、クラスの中のどのグループにも所属していなかったということです。

学校のクラスって、仲の良い人同士でグループを
つくる傾向が多いですよね。

ですが、鴻上尚史さんはどのグループにも
所属していなかったというんです。

 

ある日のこと、担任の先生が

 

「お前ら、仲の良い友達書け」

 

と言って、紙が配られました。

 

ところが、鴻上尚史さんはそのとき

 

「仲の良い友達、このクラスで言ったら…取り立てていないな」

 

ということに気づいたそうです。

 

仕方がないので、当時文通していた女の子の名前を
書いて出した鴻上尚史さん。

後日、担任の先生に呼ばれて友達の相関図を
見せられた鴻上尚史さんは、愕然とします。

 

なぜなら、自分だけが誰とも矢印で
繋がっていなかった
からです。

 

その相関図には、いくつかのクラスが
グループになっているのですが、
鴻上尚史さんだけがポツンと、
誰からも矢印をもらわずにいたのです。

 

でも、学級委員

 

親しい人がいないのに、なぜか
学級委員に選ばれたんです。

鴻上尚史さんは、とてもユニークなポジションに
位置していたということですね。

 

同調圧力は、なんとなく行ってしまう?

 

突然ですが、みなさん。
次の情景を思い浮かべてみてください。

あなたは、仕事が終わってくたくたになって
帰ってきて、ベッドでぐっすりと寝ていました。

今日は、仕事が休みの日です。

ところが、熟睡中のあなたの耳に
大きな音が聞こえてきて、目を覚ましてしまいました。

その音というのが、朝6時に公民館から流れる音楽。
しかも、大音量で。

夕方ならまだしも、朝の6時にですよ?

 

「せっかく寝てたのに…」

 

と思いますよね?

 

鴻上尚史さんも、

 

「夜働いている人もいるのに、なぜ朝6時に
公民館から地区の放送で音楽を流すんだ」

 

と、憤慨したといいます。

 

それを聞いた父親が、

「夜タクシーの運転手をしている人や
夜働いている人にとっては、睡眠妨害になって
良くないよな」

 

と、鴻上尚史さんの意見に賛同。

 

これは、当時鴻上尚史さんが学生のときに
経験した出来事です。

 

よくよく考えてみれば、「確かに」と納得しますよね。

働き方は人それぞれ違うし、早朝から働いている人も
いれば夜に働いている人もいる

”圧倒的多数の人は朝9時か10時くらいに出社するから
朝6時頃に起きる”という、1種の思い込み、固定観念から
朝6時に大音量の音楽が鳴るというシステムに
なっているのではないか、と…。

人それぞれ、起きる時間も家を出る時間も違いますよね。

世間に関しては文句を言わないのに、
一旦はみだして、社会になると

 

「これはおかしい」と思うようになる、と
いうことなんです。

田舎になればなるほど、”世間の中でどうするか”と
いうことしか考えない

これは、多くの方が世間と社会を混同しているからこそ
起こりうることなのかもしれません。

 

同調圧力は作品をつくる上で大きな壁に

 

 

日本は、あまり考えずに同調圧力を行ってしまう

 

これは、鴻上尚史さんの著書「鴻上尚史の俳優入門」で
説かれている俳優の厳しさとは全く真逆のことです。

 

なぜ周囲は個人をジャッジしないのか。

 

それは、日本には個人の“自我”がないからです。
あるのは、集団我だけ。

 

これはどういうことなのかというと…

 

個人のグループの喜びや悲しみを
自分の”我”にすることで、集団我にする
んです。

そうすると、個人がジャッジしなくて済むので
真逆になっているということなんですね。

 

俳優は厳しい競争が日夜繰り広げられていますが、
鴻上尚史さんはそんな厳しい演劇の世界で
ずっと仕事をされています。

その中で、鴻上尚史さんは
劇団は、同調圧力だけでは良い作品は作れない”と話します。

 

同調圧力が出てくると怖い。

 

鴻上尚史さんは、そういいます。

 

演劇を行う際、鴻上尚史さんは同調圧力が生まれない
集団をつくろう
と、細心の注意を払ってきました

同調圧力があると、上司や管理職、立場が
上の人から見れば楽なのですが、
それをしてしまうとクリエイティビティから
1番遠ざかってしまいます

同調圧力が生まれた瞬間から、下にいる人たちは
意見を言えなくなってしまいます。

意見を言えなくなると、当然
活発な議論もできませんよね。

活発な議論が行われなくなると、作品づくりにも
反映されません。

その結果、良い作品がつくれなくなる。

その悪循環です。

 

その悪循環を断ち切るためには、
同調圧力を壊していく。

それが、とても大事になっています。

 

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

鴻上尚史さんと佐藤直樹さんの共著
「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」について
興味を持った方はぜひ、こちらをチェックしてみてください!↓

 

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次回は、鴻上尚史さんの演劇に対する思いを
お届けしていきます。

次回もお楽しみに…♪

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