本木克英が語る映画「大コメ騒動」10年かけて実現した米騒動実写化

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みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪

今回は、ディアフレンズから。
ゲストは、映画監督の本木克英さんです。

現在公開となっている話題の映画「大コメ騒動」について
その見どころをお伝えしていきます!

 

Contents

10年かけて実現できた映画「大コメ騒動」

 

 

1月8日に公開となりました、映画「大コメ騒動」。
みなさんはもうご覧になりましたか?

本木克英さんは釣りバカ日誌シリーズやゲゲゲの鬼太郎など
数々の大ヒット作を手がけてこられました。

今回の「大コメ騒動」の舞台は、富山県
本木克英さんの出身地でもあります。

タイトルにもなっています、米騒動という言葉。

これは、富山県で起きた事件の中で唯一教科書にも
掲載されている大きな事件
です。

みなさんも、歴史の教科書で見たことがあるのではないでしょうか。

今から、ちょうど100年前の出来事です。

100年前に富山の漁村に生きる女性たちが集団で声を上げ、
”お米を適正価格で売ってほしい”という運動を行いました

その運動は全国にまで広がり、大騒動へ発展。

この歴史上の事実を、面白く伝えたい
そんな思いで、本木克英さんは映画の題材に米騒動を選びました。

富山が発祥だということで誇らしげに言う人もいれば、
話題にしない方がいいだろうということで
口を閉ざしていた方が多くいらっしゃったようです。

そのため、記録もほとんど残っていないんです。

その事実に改めて光を当てたのが、今回の映画。

この運動が全国に広まった結果、地域によっては
それが暴動と化してしまったところも。

明暗が分かれた一面もあった事件だったんですね。

記録がほとんど残っていないということもあり、
映画作品として描くには難しい点が多々ありました。

それでも、本木克英さんは娯楽映画の形にしてみようと
今作に挑んだというわけなんです。

この映画は、女性たちの家族を守りたいという
愛の部分に焦点が当てられています

映画の中には、たくさんのかっこいい女性たちが
次々と登場してきます。

男性たちはみんな遠洋漁業に出稼ぎに行っているので、
全く男手がありません。

今のように便利なインターネットもないので、
消息がわからなくなってしまうことも多かったそう。

男性たちが家を空けている間に、女性たちは子供や家族を抱えて
1人で家計を支えなければならない
という状況です。

その情勢が、”今のシングルマザーたちが抱えている問題と
共感
できるものになるように”という意識も持ちつつ、
米騒動について調べて脚本を書きあげました。

そして、映画作品として公開するまでに至ります。

 

室井滋との対談で米騒動を映画に

 

 

主演は井上真央さん、そして富山県出身の室井滋さん、
柴田理恵さん、左時枝さん
など…インパクトの強い方が多い印象です。

主演の井上真央さん以外は、個性的な女優陣がずらりと脇を固めます。
さらに、立川志の輔さんも今作の中で印象的な役を演じています

本木克英さんがこの映画を撮る際に1番最初に
声をかけたのは、室井滋さん。

米騒動を映画にしたいということは、
10年前から発言していた
本木克英さん。

 

そのときに本木克英さんは室井滋さんと、対談を行っていたのです。

富山県を舞台に釣りバカ日誌のような映画作品を
つくりたい
ということを話したんですね。

“米騒動はどうか”と提案したところ、室井滋さんは快諾。

間もなく、映画の制作に入りました。
それが、3年ほど前のことです。

 

困難を極める映画制作 背中を押したのは立川志の輔

 

 

ところが資料も少ない米騒動の映画ということで、
制作は困難を極めました

一時期、諦めようかと思っていたほどです。

そんなときに本木克英さんの背中を押したのが、立川志の輔さん。
立川志の輔さんの温かい言葉で、再び映画の制作が動き始めます。

 

室井滋が演じる”清んさのおばば” 実は脚本になかったオリジナルの役だった!?

 

 

室井滋さんが演じている”清んさのおばば”は、かなり特徴的な
キャラクターですが、最初からそういう役だったのかというと
そうではありません。

脚本上にはない、室井滋さん自らがつくりあげた
キャラクター
だったんです。

室井滋さんが幼少期に近所にいた強烈な”おばば”を
造形してつくったのが、”清んさのおばば”。

赤銅色の顔をして、髪の毛もぼさぼさで魚の行商をやっていて
出刃包丁を持っている…という、かなり具体例なイメージを
室井滋さんは対談時に話してくださったので、室井滋さんの
役どころに関しては”室井滋さんオリジナルの役“となっています。

ちなみに、室井滋さんが演じるのは
“清んさのおばば”という村の影のドンのような女性です。

当時の女性は、金歯、銀歯を見えるところにしていたといいます。
笑うと、それが見えるので子供たちはそれを見て泣いていたとか…。

そんな迫力のある女性を室井滋さんが演じています

 

ロケは、富山県で行いました。
富山市、魚津市、アメリカ橋、射水市など。

ロケ自体は、驚くことにたったの5日間!

他のステージやオープンセットは、京都の時代劇の撮影所で
撮影が行われました。

美しい海も、映画には出てきます。
これは、富山県の岩須江浜という海岸にて撮影。

100人のエキストラの女性たちを募り、その方たちも
参加していたので撮影は大規模なものとなりました。

しかし、ここで1つ問題が発生。

生きるために、家族を守るために米の積み出しをするのですが
かなり楽しそうな顔をして米俵にしがみついている方も…。

笑顔だけはちょっとやめてください、と指示が入ったそうです。

なかなかできない経験ですからね。
嬉しそうな顔になる気持ちもわかる気がします…。

ここぞとばかりに暴れ回って、走り回って、声を上げる

映画では、そんなお母さんたちが奮闘しています。

 

「大コメ騒動」の主題歌は米米CLUBが書き下ろし

 

 

「大コメ騒動」についてお話を伺っていますが、
主題歌は米米CLUBが書き下ろされています

これは、米だからというごくごく単純な理由。

ダメ元でプロデューサーが聞いてみたところ、映画を見て
オリジナル曲を書いてくださったとのこと。

本木克英さんは、こういう曲にしてくださいという
リクエストはしませんでした

”映画を見て浮かぶ詞を曲にして書いてくくれれば”という気持ちは
あったそうですが、何度も何かリクエストはないのかと
聞かれたといいます。

自由な発想、感受性で見てもらえたらという話をしたところ、
バラードで歌い上げるような分かりやすいものにします、との答えが。

映画のテーマに沿った書き下ろし曲となっています、
「大コメ騒動」の主題歌、「愛を米て」。

ストレートでスタンダードな曲調となっています。

 

みなさんも是非、聞いてみてくださいね。

 

 

 

 

主演の井上真央さんの役どころは、日焼けしている働き者のお母さん
いわゆる、肉体労働者です。

60kgの米俵を倉庫から浜まで運び、それを繰り返すという重労働です。

当然日焼けもするでしょうし、身繕いを気にする
状況ではありません。

とにかく、生きるために必死ですからね。

本木克英さんとしては、女優の井上真央さんではなく
”松浦いと”という役として観客に見てもらいたいと思っています。

見事なリアリティーを出してもらえたと、
井上真央さんの演技に本木克英さんも大絶賛しています。

本木克英さんは、演技に関しては
あまり事細かに指示はしませんでした

大雑把に脚本の話はしていたのですが、演技の直前に
演出の指示を細かく出すよりも見守っていようという
スタンス
だったんです。

女性たちのコミュニティーの中でいじめられたりつらい目に
あったりもするのですが、井上真央さん演じる主人公、松浦いとが
だんだんとリーダーになっていく
流れもより的確に表現されています。

言葉は少ないけれども、芯の強い女性を演じられています。

調和を保つしコミュニケーションはする。
それでも、どこかで小さく裏切る…。

まるで、ママ友の関係に似ていると思いませんか?

ママ友の関係みたい」と仰る女優さんたちも、
実際いらっしゃいました。

昔から今までずっと繰り返し、進歩しない”歴史”もあると
いうことだと思います。

 

本木克英が思い出深いロケ地は?

 

 

森永乳業カフェトーク。ここからは、ゲストの方にもっと
リラックスしていただこうというコーナーです。

 

本木克英さんへの質問はコチラ!

 

監督にとっての思い出深いロケ地は?

 

本木克英さんの思い出深いロケ地は、沖縄県の久米島というところです。

釣りバカ日誌イレブンという作品で、
ロケ地として訪れたのが沖縄県の久米島。

そこには、はての浜という時間によって浮き上がってくる、
さすのような三日月形の島があります。

その島の上に、本木克英さんはヤシの木を1本植えました

塩が引いたときに、西田敏行さんとむらたたけゆきさんと一緒に
撮影を行いました。

今思い出しても楽園のような場所だったとか。
今でもたまに夢に出てくるそうです。

日本ではあまり見られないロケ地だということで、
とても思い出深いということなんですね。

ちなみに、本木克英さんが植えたヤシの木は今も残っているようです!

久米島は、島では珍しく真水が湧き出てきます
生活するには、とても快適なところだそうですよ。

しかもいろいろな種類の魚が釣れることから、
釣り人の聖地
と言われています。

沖縄の魚って、きれいですよね。
でも、味は富山の方が美味しい…とのことです。

 

本木克英が語る、大物俳優と今の俳優の決定的な違い

 

 

本木克英さんは、釣りバカ日誌の日々を3本撮られています
釣りバカ日誌を撮っていた頃、本木克英さんは30代半ばでした。

20年以上も前になりますが、釣りバカ日誌に出ていた人たちは
日本を代表する俳優が出演していました。

主演は、三國連太郎さんと西田敏行さん
脚本は山田洋次さんという巨匠が書かれています。

誰一人自分の思った通りに動いてくれない…と、
本木克英さん、苦笑い。

監督と聞くとリーダーシップを発揮している人と思われがちですが、
釣りバカ日誌のときは完全に調整役でした。

そのときの経験は、今もとても役に立っています。

誰が来ても、何を言われても動揺せずに映画を
回せるようになったそうです。

台本通りに動いてくださらない方たちが、今はいなくなりました。

今の俳優は台本通り真面目に、真摯に演技をしてくれます。
監督としては助かるのですが、時々物足りないと思うことも

西田敏行さんに関して言うと、溢れんばかりの才能を発揮して
作品に勝負する、”勝負師”タイプ

昔の大物俳優は、このタイプが多いですね。

良い意味で予想外のことをしてくる、三國連太郎さんや
西田敏行さんの演技の面白さを、観客も求めていました

緊張感やどういう芝居をしてくるのかなかなか読めないという
ドキドキした経験は20年以上経った今でも思い出すことがあるとか。

その時間は、宝物ですね。

 

「大コメ騒動」は現在公開中です!

富山県では1月1日に先行公開となっています。
ぜひ家族みんなで見てもらいたい作品です。

感染対策も万全ですので、映画館でぜひ
楽しんでいただければと思います。

 

コチラも参考にしてみてくださいね!↓

 

映画『大コメ騒動』| 1月8日(金)全国公開 (daikomesodo.com)

大コメ騒動 特集: 見どころ解説・レビュー 井上真央、ブチギレてます 不満とストレスを一気に解消してくれる痛快エンタメ! – 映画.com (eiga.com)

 

 

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
次回もお楽しみに…♪

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