「泣き寝入り」契約書義務付けでフリーランス業界はどう変わるのか

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お金についていろいろな話題をお伝えしていく、
川部紀子のおかねカンケイ。

ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子さんから、
お金についての知っ得!な知識を伺っていきます。

 

今回は、読売新聞の記事やYahoo!newsのトップにも出ていた記事の内容についてお伝えします。

 

どんな内容なのかは、これから順に説明していきますが…
フリーランス、個人事業主の方は必見です!!

 

どうぞ、最後までお付き合いください!

 

 

 










Contents

フリーランス業界は発注契約書義務付けでどう変わるのか

 

 

 

読売新聞の記事に、フリーランスや個人事業主の方は特に気になるこんな見出しがありました。

 

口約束で泣き寝入り多発!フリーランスへの業務発注契約書の作成・義務付け事業者拡大」。

 

めちゃめちゃ私にとっても重要じゃないですか!

 

という方も、いらっしゃるかと思います。

 

川部さんやパーソナリティーの松尾さんはありがたいことにフリーで仕事をいただいていますが…
正直言って、契約書とか発注書を交わしてないお仕事はかなり多いそうなんです。

特に広告業界は、大きな金額でも契約書をかわさない文化があると言われています。
それは、昔からです。

そのことをかねてより聞いていた川部さん。
そのため、”契約書や発注書ください”とは言いませんでした。

これは、広告業界に限ったことではありません。

 

フリーランスや個人事業主の立場からすると、
「契約書・発注書をください」とはなかなか言いづらいのが現状です。

 

ここで、松尾さんから質問が。

 

 

「それ以前にですけど、そういう書類をもらうべきかというのが…すいません、わかんないです。」

 

 

 

 

 

読売新聞によると、政府は業務発注時に契約書の作成を義務付ける
事業者の対象を拡大
する方針を固めました。

なぜかというと、コロナ禍でフリーランスの収入源が減る中
口約束の仕事を一方的にキャンセルされるなどのトラブルが相次いでいる
からです。

今までは書類がなくても成り立ってはいたものが、
この新型コロナウイルスの影響でそれさえも成り立たなくなってきてしまいました。

キャンセルがすごい業界もありますし…。

もちろん、フリーランスに発注した会社だって大変です。
それはわかります。

しかし、フリーランスの人は仕事をしなければ収入は入ってきません
それが主に、生活につながる。

生活がかかっていますから、無収入になってしまうことも大いにありえるわけです。

現在は、資本金1000万円以下の会社は発注する際に
書類を出さなくてもいいことになっています。

ですが、今後はそれが拡大されて小規模な会社であっても
書類を出さなければいけなくなってくるでしょう。

その書類には、キャンセル規定もしっかり入ってきます。

川部さんの取引先でもすでに、書類を交わす会社も結構あるのだそう。
それには、キャンセル規定も記載されています。

たとえば、セミナー。

1週間前にキャンセルした場合全額を払います、としっかり書いているんです。

その日に仕事を入れずにあけていたわけですから、
キャンセル規定がないとなるとかなり厳しくなりますよね。

 

実際に、トラブルは多いのでしょうか?

 

新聞報道によると…

 

政府が昨年実施した調査では、フリーランスの約4割が報酬の未払いや
納品費の一方的な変更などのトラブルを経験

このうち約6割は、冒頭のやりとりだけで書面やメールを取り交わしていないか
取り交わしていても十分な記載がありませんでした。

リーランス側が最終的に泣き寝入りを迫られるケースも多い、とのこと…。

川部さんも去年、仕事の報酬が3ヶ月以上振り込まれなかったということがありました。
ちなみに、東京の超大手の会社だったそう。

これは会社が苦しいからではなく、広告業界だったから。
広告業界なので、書面はありませんでした。

 

 

書面はなかった、と聞くと

 

 

 

「えっ、それってどうなの?」

 

 

 

と思いますよね?

 

 

川部さんはやり取りした担当者の方に、

 

 

「あのー、翌月末日振り込みかな?と思ったんですけど、入ってなかったですねー」

 

 

と連絡をしたこともあったそうです。

 

実際、川部さんは今までこれといったトラブルはなかったようですが…
いいこととは言えないですよね。

 

書面はもちろん必要なのですが、広告業界など業界の監修で書面なしというところもあります。
信頼で成り立っているというところですね。

ですが今後は、法律なんかも厳しくなってくるとのこと。

 

フリーランスや個人事業主にとっては、少し安心ということになりますね。

 

もちろん、書類があれば安心なのですが安堵するのはまだ早いです。
というのも、相手方がきちんとやってくれるとは限らないからです。

まだまだ、フリーランスや個人事業主の方がしっかりしていないとだめという現状は変わりません。

書面があれば、裁判になったら強い。
証拠として出せますからね。

 

ところが、そこまでならない可能性の方が高いです。

 

個々人もフリーランスとして看板をあげたのであれば、
ちゃんと誇りを持ってしっかりとやらなければいけません。

 

 

 



フリーランスが仕事をする上で注意しなくてはならないこと

 

 

 

 

フリーで仕事があるというのはとてもありがたいことです。
でも、注意しなければならないことがあります

 

それは、

 

  • 何でもかんでもやりますよ
  • どんな長い時間でもやりますよ

 

となってはいけないということ。

 

ここ、大事ですよ!!

 

ただ、発注する会社にはちゃんとしてもらわなければ仕事をする上で困りますよね。

会社やその担当者もきちんとしなければいけません。
担当者も、外注の人に対してテキトーに対応していてはだめです。

 

外注の人に

 

「ここからここまでの業務をお願いしているんだから」

 

と自覚を持ってやらなければなりません。

 

発注する側も、受注する側も。
両方が、自覚を持つことが大切なんですね。

 

 



発注書、契約書には何が書いてある?

 

 

ちなみに、書面というのはどういう内容なのかみなさんわかりますか?

 

発注書であれば、

 

  • 契約の期間
  • その仕事は一日なのか、何か月なのか(期間)
  • 日時
  • 委託内容
  • 業務の範囲
  • 場所
  • 報酬
  • 交通費
  • 納期
  • 振り込み日

 

などが記載されているので、書類を見ればほとんどのことがわかります。

 

契約書であれば、

 

お互いのキャンセルはどうなるのか、などのキャンセル規定が記載されています。

 

 

たとえば、ラジオでいうと原稿やパーソナリティーの音声。
松尾さんの声もそうです。

残ってるものをどう使うのか、という二次利用についても書類には書いてあります。

そろそろ本格的に受注側も発注側も、襟を正して
しっかりやらなければいけない時期に来ているのかしれません。

 

「自分もしっかりしなきゃいけないし、それをまたきっちり言えるようにもなりたい」

 

と松尾亜希子さん。

 

 

 

事業者が拡大するとのことですから、フリーランスや個人事業主にとっては
ちょっと嬉しいポイントになりそうです。

今後も、動向をみていきたいなと思います。

 

 

 

 

 






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