色が薄い醤油ほど塩分が濃い?なぜ醤油は海水ほどしょっぱくないのか

Pocket

みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪

全国の様々な場所にスポットを当てて、普段気づかなかった日本の魅力を再発見していく
耳で聴くフリーペーパー「apollostation Drive Discovery PRESS」。

 

編集長のホラン千秋さんが、毎週様々なゲスト特派員をお迎えして
魅力的なローカル情報をたっぷりお届けしていきます。

今回は、全国の蔵元をめぐる醤油のスペシャリスト高橋万太郎さんとともに
ディープな醤油の世界に迫ります!

 

この番組は、日本全国様々な場所にスポットを当てて普段気が付かなかった
日本の魅力を再発見していこうという、耳で聴くフリーペーパーです。

今回はみなさんのご家庭に必ずある調味料、
醤油
に注目していきたいと思います。

みなさんが日常生活で使っている「我が家はこれ!」といった定番の醤油があるかと思いますが、
醤油は地域によってすごく個性がある調味料でもあります

そんな醤油の魅力を、全国の醤油を販売する「職人醤油」を運営する高橋万太郎さんに
お話を伺いました。

どうぞ、最後までお付き合いください!

 

 










濃口醬油は、1番濃いわけではない?

 

 

高橋万太郎さんは、蔵元仕込の醤油を小瓶で販売する「職人醤油」を
運営されていらっしゃいます。

その小瓶の商品が、ホラン千秋さんと高橋万太郎さんの目の前に。
ちなみに、小瓶の中身は100ミリリットルです。

今回は、高橋万太郎さんが持参した6本の醤油について説明していきたいと思います。

この6本の醤油は全て、つくっている蔵元が違います。
そして、醤油の種類でいくつか分けられています。

1番スタンダードなものが、関東でいう”濃口醤油”。
西に行くと”淡口(うすくち)醤油”になります。

”白醤油”と言われる白い醤油や濃厚な”溜(たまり)醤油”、再仕込醤油もあります。

 

醤油は、”濃口”が1番濃い味だと思っていませんか?

 

実は、違うんです。

 

1番濃い方から並べると、

 

たまり醤油→再仕込醤油→濃口醤油→甘口醤油→淡口醤油→白醤油

 

となります。

 

つまり、濃口醤油は真ん中ということなんですね。

 

濃口醤油は1番万能で、何にでも相性がいいんです。

 

 

先程、醤油は

 

溜醤油→再仕込醤油→濃口醤油→甘口醤油→淡口醤油→白醤油

 

 

の6つに分類できるといいましたが、その中でも大きく3つに分けることができます。

 

真ん中のあまくちや濃口は、いわばスタンダードゾーン。

何にかけても美味しい、相性がいい。
食事の料理に合うものということですね。

 

 



醤油には、白ワインと赤ワインがある?

 

 

高橋万太郎さんは、醤油についてわかりやすく説明するために
白ワインと赤ワインで醤油を説明しています。

白醤油とうすくち醤油は、いわゆる白ワイン系
再仕込醤油とたまり醤油は、赤ワイン系です。

 

「白ワインと赤ワインの相性の良い食べ物って何ですか?」

 

と言うと、みなさん具体的にイメージしやすいですよね。

 

白ワインというと、何となく白身のお魚。
逆に赤ワインと聞くとお肉など、ちょっと力強い食材を思い浮かべると思います。

そこと合わせたいのが、この白ワイン系と赤ワイン系の2つの醤油です。

 

 

産地で違う、個性豊かな醤油の味

 

 

 

 

蔵元は日本全国にまんべんなく分布しているのですが、
醤油の蔵元が一番多いのは福岡県なんです。

福岡だけで100軒以上醤油屋があります。

九州には、小さな醤油屋さんがたくさんあるんですね。

九州の醤油は少し砂糖が入っているような甘い醤油が多く、
造ってる蔵元によって全部甘さの加減が違います

その振れ幅は、ほのかに甘いところから
焼き餅を食べるときの砂糖醤油よりも甘いぐらいまで。

 

「我が家は、おばあちゃんの代から〇〇醤油さんでずっと来てるんだよ」

 

というところも。

 

 

それを聞いたホラン千秋さん、思わず

 

 

「なんですか、それ!超、粋ですね!」

 

 

との言葉が。

 

受け継がれてきた、伝統の味という感じがします。

 

蔵元は数多くの中から”選ぶ”ことになっています。
「職人醤油」で扱っている醤油は、100種類。

今まで高橋万太郎さんが訪問した蔵元の数は、400件ほどになります。
そのうち、50軒の蔵元とお付き合いしています。

 



”縁の下の力持ち”から脱却できない醤油業界

 

 

 

 

それだけたくさんの小瓶の醤油をつくろうと高橋万太郎さんが思ったきっかけというのは、
何だったのでしょうか?

高橋万太郎さんは全く違う世界から、この醤油業界に飛び込みました
なんと、前職は精密機械の営業マンをしていたんです。

全然違いますよね!

もともと伝統産業や地域産業で何かしたいと考えていた高橋万太郎さん。

醤油業界に携わりたいと強く思うようになったのは、
前職をやめて全国を旅行していたときのことです。

全国を周り、醤油の蔵元を訪れた高橋万太郎さん。

訪れた先で醤油の蔵元の作り手の方はみなさん、

 

「自分たちはいいものを作ってる自信がある」と口を揃えます。

 

しかし、いいものを作っているけど売れない

 

その話を聞いて、高橋万太郎さんは疑問に思い

 

「えっ、なんでですか?」

 

と、尋ねました。

 

すると、帰ってきた答えは…

 

「やっぱり、大手さんが作るものとか外国のものと価格勝負をすると勝てないよね

 

という言葉。

 

それでは、自分に何かできるのか。

 

そう考えた高橋万太郎さんは、消費者の立場から醤油を見ることに。

 

なかなか選んで買ってないような食材は何か?

 

と考えていたところ、まず最初に出てきたのが醤油でした。

 

一般的なスーパーに行くと売られている醤油の種類やメーカーって、決まっていますよね。
なので、必然的にその中から選ぶことになる。

そうなると、こだわるにもどうこだわったらいいのか
わからない部分があると思います。

それは、逆に言うと醤油メーカーの主張が弱いということなんです。

というのも、醤油メーカーはあまり主張してはいけないというふうに
思い込んでいる
からなんです。

 

「えっ、なんで?」

 

と思いますよね?

 

それにはいろいろな理由があるのですが、
大きな理由の1つが飲食店の方針にあります。

高橋万太郎さんは、昔飲食店に醤油を持って売り込みに行ったことがあります。
しかし、飲食店は醤油は変えないため断られ…。

なぜ、醤油を変えないのか。

それは、醤油を変えてしまうと他の調味料のバランスも変えなければいけなくなるからです。

そのため、飲食店側としては醤油は変えたくないんです。

醤油は、微生物がつくる醸造品なので作る時期によっても微妙に味は違ってきます。
ですが、それをいつ出しても同じ味に調整して出しているんです。

と、いう背景もあり

 

「醤油は縁の下の力持ちだから、あまり自分が自己主張しちゃだめなんだ」

 

と言い聞かせている。

 

それが、醤油業界のような気がすると高橋万太郎さんはいいます。

 

 

だけど、それじゃもったいない

 

そう、高橋さんは考えています。

 

高橋万太郎さんが地方に行ったとき、

 

「なぜこんなに手間かけておいしい醤油なのに、こんなに安いんですか?」

 

と尋ねると、

 

スーパー行ったら、1リットルで安く売ってるでしょ。だから、そんな売れないよ

 

と言われたそうです。

 

やはり、競争はかなり激しいんですね…。

 

 



中部地方では真逆の醤油を同じ都道府県でつくっている?

 

 

 

 

醤油には、人間と同じように個性があります。
地域によっても全く違う味が出るのが、醤油の魅力です。

どの醤油にも魅力はあるのですが、中でも高橋万太郎さんが面白いと思うのは中部地方。

愛知県や岐阜県、三重県などでは1番色が薄く透明に近い白醤油と、
一番右側の濃厚な溜醤油を同じ都道府県でつくっています

 

それを聞いたホラン千秋さん、

 

「ダイバーシティー!すごい!めちゃめちゃ多様性じゃないですか。」

 

と、興奮気味。

 

どうしてここまで振り幅があるのでしょうか?

 

 

もともと歴史的に濃厚な溜醤油を使っていたのですが、
溜醤油を使ったときの唯一のデメリットといいましょうか。

 

溜醤油で料理すると、全部色が黒くなる

 

のが、唯一の難点。

 

煮物に溜醤油を使っても黒くなってしまうし、たまり醤油をかけても黒くなる。

でも、たまには素材の色を活かしたい。
もうちょっと白っぽい綺麗な彩りがほしい。

そんな思いから生まれたのが、白醤油だったんです。

刺身や肉を焼くときは、溜醤油を使う。
煮物をつくるときは、白醤油を使う。

といったように、使い分けています。

 

北の方に行くと、醤油には若干しょっぱさが強い傾向にあります。

分布でいうと、圧倒的に濃口醤油がシェアは大きいです。
全国的に、基本は濃口醤油を使っています。

ただ、濃口の中でもしょっぱさが強いのは北の方
南の方や日本海側の地域は、甘い醤油が多いです。

特に海に近いほうが、甘いものを好むという傾向があります。

よく聞くのは、漁師の方が海に出て仕事をしたときに
甘い醤油のほうが美味しく感じるのだとか。

 

 

「潮風を受けてるせいかしら。」

 

 

と、ホラン千秋さん。

 

実はそれ…当たってました。

 

「本当ですか!?すごいボケのつもりで言ったけど本当だった…!笑そうなんですか!!」

 

と、とても驚いているご様子でした。

 



海水の5倍の塩分なのに醤油がそこまでしょっぱく感じないワケ

 

 

 

色が薄い白ワイン系の醤油の方が、しょっぱさは強い
一方で色が濃い赤ワイン系の醤油ほど、しょっぱさを感じにくくなります

実際の塩分濃度は数パーセントしか違わないのに、
しょっぱさにはかなりの違いがあります。

海水の塩分濃度は3.5%。

 

それに対して、醤油の塩分濃度はどれくらいあると思いますか?

 

正解は…

 

 

16%です

 

 

かなり高いですよね。

海水の5倍の塩分が入っているのですが、
そこまでのしょっぱさって感じないですよね?

それはなぜかというと、旨味や酸味、苦味など人間が舌で感じるたくさんの
味わいが醤油の中に入ってるからなんです。

そのため、しょっぱさだけをダイレクトに感じない赤ワイン系にいくほど
旨味が強くしょっぱさをそこまで感じにくくなる
ということなんですね。

では、醤油の塩気は、どの工程で差が生まれてくるのでしょうか?

醤油の塩気は、醤油をつくる際の工程にあります。

単純に塩水をいれてつくるので、どれくらい塩水を入れているかで塩分濃度も変わってきます。

大体14〜19%くらいまでは振れ幅があるんですが、
高橋万太郎さんの商品では16%が主です。

若干見た目が薄い醤油の方が、若干塩分濃度は高いです。

 

 



醤油はどうやってつくられている?

 

 

 

 

醤油の原材料は、大豆と小麦です。それを麹というものにします。
それに塩水を入れると、もろみという状態になります。

ちょっとドロッとした味噌みたいな感じですね。

その状態で容器の中に入れて熟成、
発酵をしていくので1番長く時間を過ごします。

その後に、圧搾といって絞る作業を行います。
液体の醤油と絞りかすを絞るということですね。

最後に、火入れという熱を加えて瓶詰めするという形です。

 

ちなみに醤油の色の違いは、熟成の期間で決まります。

私たちがいつも使う濃口醤油は半年から1年、長いもので2年熟成発酵しています。

溜醤油は、長いもので3年。白醤油はそれよりも短く、3~6ヶ月くらい。
長くても大体8ヶ月くらいで完成します。

 

 

 

 



今回は基本的なお醤油の情報を種類、地域性、その魅力についてお伝えしてきました。

 

いかがでしたか?

 

今回は、醤油のスペシャリスト高橋万太郎さんをお招きして奥深いお醤油の世界を伺いました。

まず最初に醤油の種類。6種類ありましたよね?

 

「これだけあるって全然知らなかったですし、お醤油づくりのバックグラウンドにある
ストーリーとかも伺えて、大好きなお醤油の話だったのでとても楽しかったな、面白かったなと思います。」

 

と、ホラン千秋さんは振り返ります。

 

次回はそれぞれの醤油はどんな味がするのか、味比べをしながら醤油の
ディープな魅力をお伝えしていきますので、お楽しみに!

 

 

今回の内容は、DDプレスのホームページでも見ることができますので
ぜひチェックしてみてください!

 

 






この記事をSNSでシェア!

おすすめ記事

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。