「歩くためだけじゃない」他の街とは違うさっぽろ地下街の”風景”とは

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みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪

 

今、世界から注目される北海道。
この番組では、北海道が世界に誇る自然・文化・産業などをピックアップ。

 

北海道の持つ魅力や可能性を、ゲストの方に伺います。

 

今回のテーマは、札幌都市部の地下通路

 

Apiaなど札幌周辺のオーロラタウン、ポールタウン。

そして札幌駅と大通駅を結ぶチ・カ・ホと、
発展を続ける札幌都心部の地下空間。

 

普段利用している人にとっては当たり前になっている地下街の風景ですが、
国内最長の地下直線通路など、道外の地下空間とは違う特徴を備えています。

 

札幌都心部の地下通路について、札幌駅前通りまちづくり株式会社統括マネージャーの
内川亜紀さんにお話を伺いました。

 

 

 

今回のポイントは、「風景」です。

 

お話を聞くと、”意外な地下通路”の姿が見えてきます。

 

どうぞ、最後までお付き合いください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


Contents

札幌駅前通りまちづくり株式会社とは?

 

内川さんが所属する札幌駅前通りまちづくり株式会社は、札幌駅前通り地区、
札幌駅から大通公園までの間のエリアのにぎわいづくりをする会社です。

にぎわいをたくさん生み出していくことで地域の価値を高めていこうという会社で、
平成22年に設立されています。

 

 

 

 

 


 

 

 

札幌都心の地下通路の総延長はどのくらい?

 

札幌都心の地下通路の総延長、実は公式で出ている具体的な長さはないそうなんです。

 

というのも、さっぽろ地下街は、新しくなったり工事が行われて伸びたり…と、
毎年毎年更新されているので追い切れないからなのだそう。

 

それだけ長いということなんですね…。

 

公式では、札幌都心部の地下通路の総延長は出ていませんが
いろいろな地下通路を足していくと、約20キロの長さになるといいます。

 

 

 

 

 

札幌都心の地下通路は、日本国内で1番長い地下通路?

 

札幌都心の地下通路の長さは、”ダンプ2キロ”と言われています。

 

札幌駅北口地下歩道のエルプラザの出入口(北側)から、
地下鉄のすすきの駅まで(南側)が南北の直線距離で1番長い
といわれています。

ただ、いろんなところを足していくと
豊水すすきの駅の6番出入口が1番南端と言われています。

2キロって散歩するにもなかなかの距離ですよね。

そんな長距離をずっとまっすぐ続いている札幌都心の地下通路は、本当にすごいと思います。

ちなみに、札幌の地下通路は冬の間お年寄りの方のウォーキングコースにぴったり。

北海道の冬は積雪も多いうえにとても寒いです。
降り積もった雪の上を歩いていて滑ったり転んだりすることも少なくありません。

ですが地下を歩けば滑ることなく歩くことができるので、
利用されている方が多いです。

冬の間は特に、年配の方や妊婦さんはやはり滑らないところは安心ですよね。

 

札幌の地下通路のメリットは、”冬の間滑らずに歩ける”だけではありません。

 

地上を歩いているとなかなか案内板が出てこないので迷ってしまいますが、地下ならそんなことはまずありません。
案内板があちこちにあるのでわかりやすいかなと思います。

2キロあって、その間いろんな使われ方がしている札幌の地下通路。

特にチカホは、地下通路ですがイベントもできることが1番特徴的。
他の都市にはないものですね。

 

他の都市の地下通路の目的は、”歩くため”だけ。
ですが札幌の場合は、そこにいて楽しんだりそこにいて休憩できるなどいろいろな機能があるのも特徴です。

 

 

 

 

 

地下通路がまっすぐなのも、北海道ならでは?

 

地下通路がまっすぐというのも北海道ならではの特徴です。

東京などの都市に行くと地下に下りてもぐるぐるぐるぐる歩いて
迷路みたいになっていますが、札幌の地下はとても道がわかりやすくなっています。

特に東京の地下通路は上がったり下がったりがすごく多い一方で、
札幌の地下通路は基本的にフラット(平ら)なところがすごく多いです。

そういうことをちゃんと計画されているのがすごいところですね。

普段使っていてそれが当たり前と感じてしまいますが、
他の地域に行くと、札幌の地下通路のすごさを改めて感じますね。

地下=暗いというイメージがあると思いますが、札幌の地下通路は明るくて人も多い
それが他の地下ではない風景なんです。

 

 

 


札幌に地下街ができたのはいつ頃?

 

最初に札幌に地下街ができたのは1952年。
今のApiaの前身になる札幌ステーションデパートの地下街がスタートなのだそう。

1952年ということは…70年くらい前!

そんなに前から地下って、整備するものなんですね。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

札幌都心の地下通路はどのように発展してきた?

 

札幌都心の地下通路は、どのように発展してきたのでしょうか?

 

地下街のポールタウン、オーロラタウン、そして地下鉄の南北線が1971年に整備されます。

そのあと30年ほど経った2001年に、北1条の地下通路と現在のチ・カ・ホから
分岐している地下駐車場が2001年に完成。

2011年には地下歩行空間、チ・カ・ホができました。
2018年には札幌市民交流プラザの横につながる西2丁目線の地下通路もできあがっています。

時代とともに、どんどん地下も発展してきているわけですね。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

さっぽろ地下街オーロラタウン、ポールタウンはなぜできた?

 

 

札幌市民にとってはお馴染みの地下の商店街、ポールタウン、オーロラタウン。
なぜこれらの地下街ができることになったのでしょうか?

その原点は、狸小路にありました。

自動車交通が増加し、駅前通りも交通渋滞がとても多かった1960年頃。
交通渋滞を解消するため、駅前通りの道路を今の幅に拡幅することになりました。

狸小路の東西をなかなかスムーズに通ることができないということが課題となり、
その解決方法として地下に通路をつくることに

でも、地下って暗いとか寂しげとかそういうイメージ、ありますよね?

単なる地下ではなく、地下にも商店街をつくろう
そんな思いでさっぽろ地下街はつくられました。

しかも、このさっぽろ地下街の工事の期間はわずか1年半
驚異的な速さで完成しています。

あれだけのものを1年半でつくるというのはとてもすごいことで、
今ではありえない。

車が多い今では、こんな工事はできません。
当時だったからこそできたのかもしれませんね。

狸小路商店街の始まりは明治まで遡るほど歴史が古く、今以上ににぎわっている商店街でした。
大通公園より南側はもともと商業の中心地でしたからね。

 

 

 

 

 

 

地下歩行ネットワークとは?

 

市民の方々が四季を通じて憩い、活動できる都市空間や場所であり
季節問わず歩いて暮らせる

それを目指しているのが地下歩行ネットワークです。

歩いている側、利用している側としては歩ける場所はひとつながりになっていますが
それぞれ管轄するところは違っています。

 

地下歩行空間につながっている施設や地下鉄駅では、
防災協議会というのをつくっています。

何か困ったときにちゃんと連絡が取りあえるように、管轄をまたいでも
ちゃんと共有できる
ような体制もしっかり整えられています。

 

 

 

 

 

 


 

地下歩行空間ネットワークの効果は?

 

地下歩行空間ネットワークの効果は、バリアフリー環境ができあがっているということです。
車いすの方やベビーカーを押している方など、冬場は滑らずに安心して歩けるという点が大きいですね。

地上で札幌駅から大通公園まで歩く場合と地下で札幌駅から大通駅前まで歩く場合では
4分の差があります。

しかも、地下を歩いたほうが早く到達できます。

急いでいるなら地下を歩く、季節の風景を見たいなら地上を歩く…と
使い分けができるのも札幌の地下通路の魅力です。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

チカホに休憩スペースはなぜたくさんある?

 

 

チカホには、休憩スペースがたくさんあります。
それがなぜか、みなさんわかりますか?

 

それは、ある問い合わせがきっかけでした。

「地下はみんな歩くスピードが速くて年配の方が歩くスピードについていけないので、
たくさん休憩スペースを置いてほしい」

 

というもの。

 

というのも、地上では信号待ちをするところで少し休憩ができるのですが
地下だとそれができないからなんです。

 

その意見がもとになって、地下歩行空間の中には
たくさんの休憩スペースがいろいろなところに設置されています。

そうやって、いろんな人の声を取り入れてちょっとずつチカホも進化してきているわけなんですね。

 

 

 


 

札幌の地下通路は歩くためだけではない!

 

 

今回のポイントは「風景」でした。

内川さん、他の街にはない風景と仰っていました。

商店街でもありイベント会場でもあり憩いの場でもある札幌の地下。
ただ歩くためだけの空間ではありません。

普段から利用している人こそ、時には歩く速度を落として眺めてみると
他の街にはない地下の風景が新鮮なものに見えるかもしれません。

次回は、札幌駅前通り地下歩行空間チカホについてお伝えします。
お楽しみに!

 

 

 


 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

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