みなさん、こんばんは。愛原夢音です♪
今回お伝えするテーマは、北海道の冬の自然現象!
日本の最北に位置する北海道。
そこに住む北海道民にとっては長く厳しい季節ですが、
冬ならではの風景は北海道の魅力の1つとなっています。
気象・気候学がご専門の酪農学園大学教授、馬場賢治さんに
北海道で見られる冬の自然現象について伺います。
今回のポイントは、氷晶です。
さて、この氷晶とはなんでしょう?
みなさんも一緒に考えてみてくださいね!
Contents
誰もが1度は見たことがある太陽光学現象とは?

これからお話するのは冬の自然現象、太陽光学現象と呼ばれるものです。
この、太陽光学現象とは何なのか。
簡単に言うと、大気そのものや大気中の水滴、氷晶によって
大気の光と月の光が反射で屈折をして起こす光の現象のことを
指しています。
氷晶というのは、簡単に言うと目に見えるか見えないかくらいの
氷の小さい粒のことです。
太陽光学現象の代表例は例は、虹です。
これはみなさんも、1度は見たことがありますよね。
大気光学現象はどんな条件で起きる?

北海道の冬に見られる大気光学現象は、虹の他にもあります。
有名なのは、サンピラーやライトピラー、ダイヤモンドダストです。
まずは、ダイヤモンドダスト現象についてお伝えしていきます。
北海道の冬に見られる自然現象① ダイヤモンドダスト

これは柱状や角柱、平板などの形をした非常に小さな水晶が
大気中に舞っている現象です。
そこに光が当たるとキラキラ光って見えるということですね。
非常に寒く、氷点下10度を下回るときかつ大気中に氷晶があれば
ダイヤモンドダストを見られるチャンスは大いにあります。
どこでも見られるのですが、このような現象は大陸内部で多く見られます。
なぜ大陸内部で多く見られるのかというと、地表面の熱が奪われて
地表面に接している大気が冷やされる放射冷却が起き、
ダイヤモンドダストができる状態になりやすいからなんです。
実は、ダイヤモンドダストには和名があります。
それが、細かい光と書いて細光(さいひょう)。
でも、和名よりもダイヤモンドダストの方がしっくりきますよね。
ダイヤモンドダストが出ているときは晴れ?それとも雪?

天気予報で発表される”降水がある”というのは、
1ミリ以上の降水量があるかないか。
これがあるかないかで、雨が降っているか降っていないかを判断します。
ダイヤモンドダストだと、そこまでいくのはなかなか難しい。
晴れていれば晴れということになりますが、その晴れという基準も
実は私たちの感覚とは全く異なります。
というのも…雲の分量が8割であっても晴れとされているからなんです。
晴れ間がたったの2割でも、
天気予報的には”晴れ”という言い方をします。
判断基準はなかなか難しいところがありますが、
基本的には晴れと考えていいでしょう。
こんなに曇ってるのに?気象庁の”晴れ”の定義
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気象学的に言うと、くもりという状態はかなりの雲ではないと
曇りとはいいません。
なぜなら、気象庁の定義では雲の分量が8割でも晴れとされているから。
太陽が隠れていて曇っていると、「曇りだなあ…」と
思うかもしれませんが、天気予報的にはそれでも晴れなんです。
気分的には「今日は曇りだな〜」と思っていても、
気象学的には晴れの分類になっている日もあるということです。
えっ、嘘でしょ?と思った方も多いと思います。
実際、私もそう思いました。
全体的に空が雲で覆われていてほとんど晴れ間がなかったら、
「いやいや、曇りでしょ!」って思いますよね。
この事実を知って、なかなか納得の行かない方も多いとか。
天気予報を見ていると、晴れとなっていたのに
空には見渡す限りの曇ばかり。
「全然晴れじゃないじゃん!」
と思うことも、私自身何度かありました。
でも、今回そのモヤモヤがスッキリしました。
私たちが思う晴れの定義と、気象学的の晴れの定義では
全く違うということだったんですね。
天気予報を見るときは、みなさんもこのことを
思い出しながら見てみると良いかもしれません。
北海道の冬に見られる自然現象② サンピラー

続いてお伝えする太陽光学現象は、サンピラーです。
これはどういう現象なんでしょうか?
六角柱の平板のような氷晶が大気中にたくさん浮いているときに、
空気抵抗で同じような方向に向くことで、そこに光が同じ方向に入って
柱のように真っ直ぐ伸びているように見える現象。
これが、サンピラーです。
空気中に漂っている氷晶の形が、ポイントになります。
サンピラーをテレビでしか見たことがない方は多いと思いますが…
光の柱のようなものが立って見える、まさに絶景です。
1度生で見てみたい!という方は、ぜひ早起きして
機会を伺ってみてはいかがでしょうか?
サンピラーはどんなときに見られる?
サンピラーも、ダイヤモンドダストと同じく氷点下10度を
下回る非常に寒いときに見ることができます。
氷晶が浮いているときですので、風が非常に弱いときに現れます。
なぜ風が弱いときにしか見られないのか。
それは、風が強いと飛ばされてしまうからです。
せっかく条件が揃っていても、風が強ければ
サンピラーは見ることができません。
北海道の冬に見られる自然現象③ ライトピラー

これは、氷晶が大気中に浮いていて街の光によって
光を増すように見えるというもの。
太陽の光ではなく、街の光でキラキラ輝きます。
こちらは、早起きしなくても大丈夫。夜でも見ることができます。
ライトピラーを見ることができる条件は、これもダイヤモンドダスト、
サンピラーと同様に非常に寒い、風が弱いときに見ることができます。
ライトピラーは街の光を拾って光を放つので、
グリーンやピンクのようないろいろな光の柱を反映しています。
街の光を自然に受けて、カラフルな光になるわけです。
ライトピラーを北海道内でよく見られる場所は?

条件が整うところであれば、よく見ることができます。
先程もお伝えしたように、
非常に寒くて風が弱いときに見られる現象です。
札幌のような大都市になってしまうと、
街の排熱などで見えなくなってしまいます。
ですので、地方の方が見やすい傾向にあります。
気温が非常に下がらないと、大気中に氷晶は出てきません。
氷晶が現れる条件が整いやすいのが、北海道ということになります。
まとめ
今回のポイントは、氷晶でした。
ダイヤモンドダストやサンピラー、ライトピラーなどの大気光学現象。
それが現れるカギとなっているのが、氷晶です。
バリエーション豊かな自然現象は、光と待機中にある氷の結晶。
そのバランスによって生まれるものなんですね。
次回は、魅力的な冬の自然現象についてお伝えしていきます!
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
次回もお楽しみに…♪
