みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪
脳科学者、茂木健一郎が日本や世界を舞台に活躍している人々を迎え
その人の夢や挑戦に迫っていきます。
ゲストは先週に引き続き、漫才コンビキングコングの西野亮廣さんです。
お笑い活動にとどまらず、絵本執筆をはじめとした多彩なジャンルへ
挑み続ける西野亮廣さんがエンタメ作品をつくり続けるために
構想する”これからの生き方”とは?
そして、今後の夢はまさかの徳川家康超え?
果たして、西野亮廣さんの夢とは何なのでしょうか。
どうぞ、最後までお付き合いください!
Contents
日本人初!光る絵本展を開催
今まで数々の絵本を作ってこられた西野亮廣さんは、絵本の展覧会も行っています。
2019年には、エッフェル塔で日本人初の光る絵本展を開催。
西野亮廣さんは兵庫県の田舎育ちなのですが…東京に来たばかりの頃は、
ギャラリーに入るのが怖いと思っていました。
なぜなら、敷居が高かったからです。
アーティストのためのギャラリーに入るのが、
敷居が高い感じがしてしまったんですね。
東京に来たときに、そもそも自分が観客として
ギャラリーに入れなかったというんです。
”僕みたいなものが入っていっていいんだろうか”という迷いが
西野亮廣さんにはありました。
ですが、よく考えてみると…ギャラリー側としては
観客が入るわけですから、当然ウェルカムですよね。
ですが、当時の西野亮廣さんは引け目を感じてしまい
ギャラリーに入れなかったんです。
東京のギャラリーなんか、絶対入れない。
美術館とか緊張するし…。
そんな少年は今も結構いるはずだ、と西野亮廣さんは考えています。
それでは、どうすれば彼らにギャラリーの中にある作品を
見せることができるのか。
西野亮廣さんが辿り着いた答えは、照明です。
ギャラリーでは照明が大事なので、
作品に照明がいい感じに当たっていた方がいい。
それなら、その設備さえ整えばいいのかという話になりますよね。
でも、作品を外に出して屋外で照明当てているということは
あまり想像がつかなかった西野亮廣さん。
それなら、作品自体を光らせてしまおう!
そう、西野亮廣さんは考えました。
作品自体を光らせてしまえば、場所は商店街でもエッフェル塔でも
どこでも展覧会を開催できるからです。
こっちから、迎えに行くことはできる。
それが、光る絵本展のスタートです。
これは、すごいイノベーションですよね!
作品を光らせてしまおう!という発想は
なかなか出てこないですよね。
西野亮廣さんの想像力に圧倒されます…。
西野亮廣さんは、実はすごくいろんなことを考えている
表現者だなと思います。
ギャラリーに入れなかった当時の自分は、決して特別ではない。
絶対に自分と同じような子はたくさんいるはず。
そんな思いも、光る絵本展を開催する後押しになりました。
みなさんは、絵本と聞いてどんなものを思い浮かべますか?
絵本というと、やわらかいタッチのキャラクターが出てくるイメージがありますよね。
ですが、当時の西野亮廣さんはそういうものは求めていませんでした。
というのも、西野亮廣さんはプラモデル屋さんにあるかなり書き込んだ写真や絵を見て感動したり、風の谷のナウシカを見て興奮していた少年だったからです。
書き込み量の多い絵を見て興奮した、当時の西野亮廣少年。
当時の自分と同じ子は、今もいるはず。
だったら、その当時の自分に書けば何人かの人には届くだろう。
そんな思いで、今も活動を続けています。
「はねるのトびら」で痛感した認知度と人気度の違い
お笑いコンビ、キングコングは一時期、地上波を制覇したと
いってもいいほど大人気でした。
ですが、当時を振り返り”限界だった”と西野亮廣さんは話します。
西野亮廣さんが25歳のときに、「はねるのトびら」という番組が
ゴールデンでありました。
その番組の視聴率は、毎週20%を超えていました。
しかし、西野亮廣さんは”そこまでいってもこの程度か”というのが
正直なところ。
というのも、認知度と人気度は全くの別物だということを
西野亮廣さんは思い知ったからなんです。
ライブをしたときに人が殺到するかというと、
実はそうではありません。
むしろ、観客は減り始めていました。
テレビで認知されれば認知されるほど人気者になると思うかも
しれませんが、実は真逆。
テレビに出る前夜の方が観客がたくさん集まっているんです。
「はねるのトびら」がゴールデンに上がり始めた頃から少しずつチケットに空きが出始めて、売れ行きが悪くなってきてしまいました。
これをやっていると、どこかで頭打ちする。
確実に人気が下がっていると、西野亮廣さんはこのとき痛感しました。
西野亮廣が明かす、人気者になる秘訣
「人気って、どうしたら出るの?」
日本一のオンラインサロンを運営している西野亮廣さんに、
どうしてもこれを聞きたい!
と思っている方も多いのではないでしょうか?
どうしたら、人気になれるのか。
その答えは、
嘘をつかないこと。
これが、とても重要です。
たとえば、CM女王。
テレビで流れる化粧品のCMを、思い浮かべてみてください。
1月〜3月まではA会社の化粧品を宣伝していたとしましょう。
そして、4〜6月はB会社の化粧品がCMで流れています。
ここでみなさん、「えっ?」と疑問に思いませんか?
つい最近までA社の化粧品で決まり!と言っていたのに、次はB社の化粧品を勧めているという、この矛盾。
このダブルスタンダードが繰り返されてしまうと、地位を落としてしまうので”CM女王は危うい”と西野亮廣さんは話します。
YouTubeやオンラインサロンでタレントが苦戦するワケ
タレントは、器用にできる人がいい。
日本ではそんな雰囲気が強い傾向にあります。
タレントでも、YouTubeやオンラインサロン、クラウドファンディングに進出している方をよく見かけますよね。
西野亮廣さんは、その方たちが”苦戦している”と感じることがあるとか。
なぜ知名度もあるタレントが苦戦しているのか。
それは、CMなどの広告ビジネスとYouTubeやオンラインサロンなどのダイレクト課金ビジネスを同じものと考えているからです。
広告ビジネスと課金ビジネスは、絶対に分けなければいけません。
たとえば、グルメ番組。
タレントがごはんを食べて、食レポをするわけです。
たとえあんまり美味しくないものだったとしても、「美味しい!」と言わなければいけない仕事ですよね。
そうしないと、成立しないですから。
“でも、それをやってはいけない”と西野亮廣さんはいいます。
もちろん番組スタッフにはOK!と言われますし、スポンサーにもとても喜ばれます。
ですが、そのあとが問題なんです。
その放送を見た一家族が、
「西野亮廣くんが美味しいって言ってたから、ちょっと週末に食べに行こっか」
という話になったとしますよね?
そして、いよいよ週末。
実際に食べに行って、それが全く美味しくなかったらどうでしょう?
その家族の信用を失ってしまうことになりますよね。
しかも、美味しくないものを「美味しい!」とタレントが重ねて言ってしまうことで、思ったものと全く違ったときにその人の信用を落としてしまいます。
それが非常に痛く、もったいない。
テレビでたくさんの方が見ているわけですから、信用を失うことはかなりの大打撃にもなりかねません。
西野亮廣のオンラインサロンは”エンタメ投資”
みなさんも既にご存知かと思いますが、西野亮廣さんはオンラインサロンを運営しています。
その名も、西野亮廣のエンタメ研究所。
会員数は現在、約7万5000人。
1ヶ月に1000 人が入会しているということになります。
金額にすると、月に7000万円です…!
すごい儲けてるじゃん!
と思いますよね?
このお金、西野亮廣さんが自由に使っていると思いますか?
実は、西野亮廣さんは自由にこのお金を使っているわけではありません。
このお金は、エンタメ投資に回されています。
西野亮廣さん自身のの懐には入れずに、被災地や途上国、障害者、シングル家庭の支援などに使っているんです。
先程、人気が出る秘訣は嘘をつかないことだとお伝えしました。
オンラインサロンの運営もそれが1番大切なことです。
「とにかく、嘘が一番だめ!」
そう、西野亮廣さんはいいます。
ここで少し、オンラインサロンのお話を。
オンラインサロンでは、TwitterやSNSでのフォロワーとは全く異なる点があります。
それは、退会者が絶対いるということ。
SNSのフォロワーを外すことって、あまりないですよね?
余程のことがない限りは。
一方のオンラインサロンは月額なので、納得がいかなかったら退会する人が出てくる。
そのため、毎月のように入会者と退会者が絶対に出てきます。
仕事がうまくいっているときや、”勝ちパターン”に入っているとき、実はオンラインサロンの退会者はかなり増えています。
これ、どういうことかわかりますか?
オンラインサロンの会員が見たいのは、”勝ちパターン”をずっとなぞっている人ではなく、調整している人。
つまり、がんばっているところを見たいというわけなんです。
少年漫画と一緒で、来週はどうなるのか?という、次回予告を出し続ける必要があります。
そう、オンラインサロンは少年ジャンプと同じなんです。
例えば、みなさんも大好きであろう「ワンピース」。
ルフィが第1話から最強でずっと勝ち続けていたら、これほどまでの人気は出ませんでした。
ルフィがたまに負けたり、逃げたりもする。
けれども、そこから「海賊王になる!」というグラフが上がったり下がったりすることでワクワクしたり、
「あー、だめだった。次どうだ!」
と、新たな壁に挑戦していく。
ここをデザインしないと、オンラインサロンは軌道に乗りません。
絶えずドラマが続いているということなんですね。
なので、勝ちパターンに入ったときは即効捨てる必要があります。
少年漫画のように、そしてドラマのように。
オンラインサロンを運営していくコツは、ドラマを生み出し続けることにあるんですね。
西野亮廣が300年後を見据えたビジョンを描いた理由
大成功を収めた、えんとつ町のプペル。
西野亮廣さんが最近興味があるのは、”死んだ後はどうなるのか”ということ。
「えっ!どうしてそんなこと急に!」
と思いますよね。
茂木さんと同時に私も驚きましたが…その言葉には、深い意味があるんです。
これは、怖い話でもネガティブな話でもありません。
西野亮廣さんは、自身が作ったエンタメがずっと続いていけばいいなと考えています。
そのためには、どうすればいいか。
西野亮廣さんが考え抜いた末に見出したのが、“エンタメを300年続ける”と仮定して人生設計をしてみたというもの。
そうすると、今何をする必要があるのかということを考えるように。
西野亮廣さんが亡くなってしまったら、西野亮廣さんのエンタメも全部止まってしまいますよね。
西野亮廣さんの会社でいうと…西野亮廣さんよりも20歳年下の社員もいます。
西野亮廣さんのエンタメが全て止まってしまうと、「社員の生活はどうするの?」という話になってきますよね。
だから、死んだあとのこともちゃんとデザインしとかなきゃいけない。
そう、西野亮廣さんは思ったそうです。
300年続けるという前提で人生を設計し直したところ…
作品の売上で次回作を作るというサイクルだと、作品がヒットしなかったり作品が作れなかったら収益、つまりお金が生まれません。
お金が生まれないということは、新たな作品も生み出すことができない。
活動が全部止まってしまうわけです。
そうならないために西野亮廣さんが行っているのは、生活インフラを抑えるということ。
「えっ、どういうこと…?」
と思う方もいらっしゃいますよね。
西野亮廣さんが現在行っているのは、トイレットペーパーとかを作るというもの。
トイレットペーパーの売上の3%が、作品の制作費に回されるようにしています。
これが定番になれば、西野亮廣さんのチームの作品の制作費がずっと確保されるわけです。
ずっと新作が生まれ続けることになります。
このスタイルでたくさんつくっていけば、ずっと新作が生まれ続けるし、支援の手も止まらない。
だからこそ、生活インフラを抑えることをしています。
それにしても、300年エンタメを続けると仮定して人生設計をするという考えには驚きました。
普通は、そんなこと考えませんよね。300年なんて気の遠くなるような未来のことなんて、考えようとも思わないと思います。
でも、西野亮廣さんは違いました。
自分の人生を仮に100年だとしましょう。
“100歳で死ぬんだ”という100歳の生き方と、”300年エンタメを続けるぞ”と決めたときの100歳までの生き方って、まるで違いますよね?
たいていの人は、自分の人生でヒットやホームランを打ちに行くじゃないですか。
でも、西野亮廣さんはヒットやホームランを打ちに行くのではなく、地ならしで人生を終えたいと考えています。
地ならしで人生終えたいなんて、つまんない。
もっと戦いに行こうよ!
という方も、もしかしたらいるかもしれません。
でも、その地ならしが面白い。
西野亮廣さんは、そう話します。
長期的に見て、
「こういうことをやりたいから、今はこれをやるべきだ!」
という思考ができているのが、すごいですよね。
しかも、それが楽しいというんですから。
この”地ならし”の人生について西野亮廣さんはこう語っています。
「意外とボコボコやな、ならさないといけなきなあ…みたいなことって、みんな意外とやらないんで。
人と全然違う、いろんな情報が入ってくるんですよ。」
先程、西野亮廣さんはトイレットペーパーの売上を製作費に回しているという話をしましたが…実は、つくっているのはトイレットペーパーだけではありません。
洗剤も作っています。
作品を制作していると、どうしても汚れてしまうので、必要になるからです。
さらに!
西野亮廣さんは現在、ゴミ処理場も作っています。
人が生きる限り、ごみは出続ける。
つまり、ごみ問題はずっと続くわけです。
それなら、良いゴミ処理場をつくってしまえばその利益を制作費にも回すことができます。
活動は止まることなく、エンタメは続けていける。
そういうことなんです。
“300年エンタメを続けるぞ!”と決めていなければ、トイレットペーパーや洗剤、果てはゴミ処理場…にまで行き着くことはありません。
普通はそこまで行かないですよね。
そんな発想力豊かな西野亮廣さんは、徳川家康が好きなようで、徳川家康を超えたいと思っているとか。
ディズニー超えに続いて徳川超え!
なかなかの大物を選びましたね。
徳川家康ができたことは、自分にもできるはずだと西野亮廣さん。
西野亮廣さんの考え方は、ガウディーに近いところがあります。
ガウディーはまさに、完成を見れない前提で設計図を書いているからです。
それがまた、面白いのだとか。
「絶対今やってることの完成は僕は見届けることはできないですけど、それが楽しいですね。」
と、西野亮廣さん。
これから、どんな夢を描いていくのかますます楽しみですね。
さて、ファンのみなさんにとっては次回作が待ちきれないという方も多いのではないでしょうか?
今後の計画としては…
絵本「えんとつ町のプペル」の3年後の物語が、今年の春に発売されます。
もちろん、映画も作り続けていますよ。
現在つくっているのは、えんとつ町のプペルとはまた違う新作です。
絵本も同時進行でつくっていて、蜷川実花さんと共同制作しているものも!
作品はとにかく作り続ける。
これだけは、西野亮廣さんの揺るぎない信念なんですね。
西野亮廣は地元にコンパクトシティーを作る
夢、そして挑戦がテーマのこの番組、Dream Heart。
もうすでに夢、挑戦されている西野亮廣さんですが、今あえて、これからの人生の夢、挑戦を言うとすれば?
この問いに、西野亮廣さんは”京都みたいなコンパクトシティーをつくりたい”と話してくださいました。
京都や金沢、ベネチアは、コンセプトシティーですよね。
テーマパークというよりも、ちゃんとしたコンセプトによってつくられた街をつくりたいと西野亮廣さんは考えています。
ちなみに、西野亮廣さんのコンパクトシティ計画の拠点は兵庫県の川西市。
西野亮廣さんの、地元です。
時間はかかるといいますが、実現に向けて動き出しています。
郷土愛が出てきて、応援したくなることも計画を進めている理由の一つ。
自然も壊してほしくないので、守るしかないとも考えているようです。
今回、番組を聴いていてわかったのは、西野亮廣さんに純粋に夢を追えるような仲間がたくさんいるということ。
「スタッフやオンラインサロンのメンバーがいなければ、本当に何もできなかった」
と、西野亮廣さん。
仲間がいることがいかに大切か、ということがよくわかる回でもありました。
いかがでしたでしたか?
西野亮廣さんは、ご自身の会社やオンラインサロンなどいろいろなことをされていますが、人気を得る秘訣は嘘をつかない、つまり正直であること。
これは、本当に素敵なメッセージですよね。
今どうしてもソーシャルネットワークなどで人気を集めたいというときに、自分を盛ったり大袈裟に言う人が多いと思います。
ですが、西野亮廣さんが言うように自分の夢はこれで、こういうことをしたいんだ、と。
でも、こういうところはちょっと弱いし足りない。
そんな自分の弱さも含めて、正直に伝えていく。
それが結果として多くの人の共感を得て人が集まってくるということにつながっていくことになります。
この話は、全ての仕事にいえることなのではないかなと感じました。
みなさんも、西野亮廣さんの考え方を参考にしてみてください!